【巨人】阿部監督肝いりの橋上コーチの前に現れた意外な〝関門〟とは「僕自身が理解しないと」
日本一奪回を目指す巨人の〝新頭脳〟橋上秀樹作戦戦略コーチ(59)が、オフの期間に「第一関門」を乗り越える。 チームは若手メンバーを中心としたジャイアンツ球場での秋季練習を10日に打ち上げた。阿部監督は「迷ったらやれ。質はいらない。とにかく量だ」などと訓示し、オフの間の猛練習を通達した。今季は4年ぶりにペナントレースを制したが、CSファイナルで敗退。来季のリーグ連覇、そして13年ぶりの日本一に向けて指揮官の肝いりで入閣したのが橋上コーチだ。秋季練習を終えた同コーチは「タブレットをもらえるのでいろいろな選手の映像を見ながら来年に備えたい。データが浸透しやすい土壌をチームにつくるために、スコアラー陣と話し合っていく」と得点力アップへあらゆる手を打っていく考えを明かした。 ただ、11年ぶりの巨人復帰で大きな変化も感じたという。「システム的なものも含めて、ジャイアンツのデータ分析が10年前と比べてだいぶ新しくなっている」と最新の動作解析装置に驚きを隠せなかった。 橋上コーチは2012~14年まで巨人の一軍戦略コーチ、打撃コーチを歴任すると楽天ヘッドコーチに転身。その間に巨人は17年に弾道測定器「トラックマン」と移動式測定器「ラプソード」、22年には動作解析システム「ホークアイ」と最新の機器を導入してきた。 橋上コーチも19年にヤクルト二軍チーフコーチ、今季までオイシックス新潟監督と現場で過ごしてきた。 それでも「データ分析に関してはオイシックスよりもだいぶ先に進んでいる。僕自身がシステムを理解していかないと、データを選手に落とし込めない。慣れる時間が必要。配球読みは僕なりのものはありますけど、最新の機器を有効利用できればさらにプラスになる。僕自身勉強したい」とオフの期間に自身のアップデートに努めていくという。 野村ID野球の申し子でもある橋上コーチ。最新のデータ解析がアジャストすれば、日本一奪回へ大きな力となりそうだ。
坂庭健二