「プロジェクト学習」で生徒のやる気を引き出すコツ
「リアリティ」話の“解像度”の高さは正義!
大人からとはいえ「君に合うこんないい話があるよ!」と言葉だけで説明されるのは胡散臭いもの以外の何物でもありません。私が生徒をさまざまな体験(インターンシップやコンペ、スタディツアーなど)に巻き込む際には、できる限り解像度の高い情報を提供するようにしていました。一般的には、チラシを見せるだけ、教室の掲示板に貼っておくだけが多いと思いますが、チラシだとひどいものは文字情報しかなく、SNS の写真や動画で好みを瞬時に判別する世代の心にはまず刺さりません。 私自身がアプローチできる時には現地に足を運ぶ、関係者に会うなどして臨場感を自分の言葉で生徒に説明できるようにするほか、HP やYouTube に上がっているカッコいい動画を見せるなどしてできる限り五感に訴える情報を生徒に与えます。運営主催者や当事者を学校に招いてそのまま誘ってもらうという“ フルコンボ” を狙う時もあります(一番熱量も伝わるパターンです)。第一印象で「楽しそう!」「ここに飛び込んだら何かが変わりそう!」と心から思ってもらえるかどうかが勝負です。
「パーティー」大切なことは“誰とやるか”!
私もそうでしたし、皆さんの多くもそうだったと思いますが、学生時代は周りの目が気になって仕方ないものです。突然いつもと違うルーティーンを始めようとするならそれなりに勇気が要ります。 隠れた才能を持っているのに引っ込み事案な子だと何かきっかけがない限りは自分から動くにも時間がかかることもしばしば。そんな時には「あの子に声をかけて一緒にやってみたら?」などと本人やその周りの相性が良さそうな人の背中を押してさりげなくチームビルドに導くこともありました。 いつもと同じメンツだと同質性が高く日々の心理的安全性もありますが、プロジェクトをやる際にはそうしたチームよりも少し非日常なパーティー(集団)の方が張り合いもあり、得意分野も違って多様性もあるため、ちょうど良い緊張感で進められることもありました。「木を隠すなら森」という言い方がありますが、「せーの!」で一緒に飛び込んでくれる頼れる仲間がいることは生徒にとってどれほど心強いことであるかは忘れてはいけないポイントだと考えています。