秋篠宮ご夫妻、トルコの援助元隊長と面会 震災での活動「深く感謝」
トルコを訪問中の秋篠宮ご夫妻は現地時間の4日、首都アンカラのアンカラ大学を訪れ、日本語や日本文学を学ぶ学生らと交流した。 【写真まとめ】秋篠宮ご夫妻、トルコに向け出発 皇室との関係は 同大日本語・日本文学科はトルコでの日本語教育の草分け的存在で、多くの研究者を輩出。現在は約260人の学部生と約30人の大学院生が在籍している。 ご夫妻は、歓迎のスピーチに立った女子学生が「この遠く離れたアンカラの地で私たちが紡ぐ両国間の絆を見守っていただきたい」と述べるのを笑顔で聞き、学生らによる「上を向いて歩こう」の合唱などに耳を傾けた。書道や茶道など日本文化に関するサークル活動を紹介する学生らとも交流。学生から、「祖国に平和 世界に平和」という初代大統領ケマル・アタテュルクの言葉をしたためた書などをサプライズでプレゼントされた。さまざまな折り紙作品の前では紀子さまが「折り紙の世界が広がっていますね」と感心した様子だった。 その後、アンカラ市内の宿舎で、日本にゆかりのあるトルコの人々と面会。2011年の東日本大震災で現地入りしたトルコの緊急援助隊の元隊長、ヤルチュン・ムムジュさん(61)には、秋篠宮さまから「長期間にわたり活動していただき、深く感謝しております」と伝え、ムムジュさんは「日本にとって必要なことが終わるまでは帰ってくるなと命を受けました」と当時を振り返った。また、ご夫妻は、2023年2月に発生したトルコ・シリア大地震のお見舞いを伝えた。 ご夫妻はこれに先立ち、アタテュルクが眠るアタテュルク廟(びょう)にも足を運び、花輪を供え、黙禱(もくとう)を捧げた。(アンカラ=中田絢子)
朝日新聞社