「トクホ」愛用者の落とし穴/食事版トクホは課題を解決できるのか?
食事版トクホはバランス重視?
トクホ商品は健康的な食生活の補助となる存在にすぎず、バランスのよい食事に勝るほどの効果は期待できません。 そこで注目を集めているのが、現在厚生労働省が進めている食事版トクホの実現。朝日新聞が2013年6月14日に報じた記事によると『栄養素やカロリーから、お勧めの食事のモデルを示し、基準を満たせば、店で販売される弁当や定食などに「健康」マークをつける』という仕組みになりそうです。食事ごとに野菜や魚、肉をどれくらいとればいいのか具体的な基準をつくるとされており、栄養バランスに配慮されている点が特徴的です。 いっぽうで現在のトクホ同様、「国のお墨付き」を得るまでに大きなコストがかかってしまうと、食事版トクホとして弁当や定食を提供できる業者が限られてしまうという懸念もあります。今後、検討会を立ち上げて基準をつくっていくそうですが、中小の業者、あるいは個人経営の食堂でも対応できるバランスのよい制度になることを期待したいところです。 (伊丹治生/フリーライター)