2028年ロス五輪へさらなる高み目指す 長野出身のスケボー選手、永原悠路さん(19) 地域で輝く
2024年8月、米オレゴン州ポートランドで開かれたスケートボードの主要な国際大会「ROCKSTAR ENERGY OPEN」の男子パーク種目で、日本人初の優勝に輝いた。20歳になる2025年は、さらなる高みを目指す。 2024年パリ五輪に日本代表として初出場したが予選で敗退し、悔しさが残った。ROCKSTAR ENERGY OPENはその約2週間後の開催で、パリ五輪の金メダリストや銀メダリストも出場していた。彼らを抑えての快挙だった。 「五輪での経験があったからこそ、優勝できたのだと思う。パークとの相性も良かった。それでも、経験がまだまだ足りないと感じた。トップ(選手)との経験の差を埋めたい」と言葉に力を込める。 スケートボードのパーク競技は、大きな皿やおわんを組み合わせたような、複雑なすり鉢状のコースで行われる。パークごとに形が異なるため、下見の段階から事実上の競技が始まる。自分の滑りの魅力を最大限に発揮できるコース取り、トリック(技)の見せ場といった、45秒間の演技のプログラムを即座に組み立てる。複数人が同時に行う公開練習で、ライバルに臆することなく存在感をアピールするのも重要だ。 「技術的には、世界のトップと差がないところまで来ていると思っていた」と語る。それが、ROCKSTAR ENERGY OPENで証明された。 「2025年は国際大会で一つ一つ結果を残し、2028年ロサンゼルス五輪へ向け、トップとの経験の差を埋めていきたい」(石毛紀行) ■ながはら・ゆうろ 平成17年生まれ。長野県白馬村出身。太陽ホールディングス所属。小学1年生のときにスケートボードを始め、3年生から大会に出場。令和4年、スケートボード日本オープンで優勝。同年の「X Games Chiba」では日本人過去最高位の4位。2024年パリ五輪男子パーク種目日本代表。