「甲子園1期生」早稲田実業が勝利、プロ注・宇野は「大声援が力になった」と3安打3打点【24年・夏甲子園】
<第106回全国高校野球選手権大会:早稲田実業8ー4鳴門渦潮>◇11日◇1回戦◇甲子園 【トーナメント表】夏の甲子園 4日目までの結果一覧 甲子園で最初に開かれた第10回大会に出場している早稲田実業(西東京)が、鳴門渦潮(徳島)に競り勝ち、100年経った記念すべき甲子園初戦を白星で飾った。 初回に2点を先制されたが、木製バットを使用するプロ注目のスラッガー、主将の宇野 真仁朗内野手(3年)が2回2死満塁から左翼越えへ、走者一掃の3点適時二塁打を放って3対2と逆転。その後、打線が勢いづいて逃げ切った。 宇野は第1打席で左前への当たりを放ち、一気に二塁を陥れる好走塁を見せた。やや深い位置だった左翼手の動きを見て「相手のチャージが弱かったので狙った」と、ちゅうちょなく二塁へ進んだ積極性が生きた。打つだけでなく、俊足、好判断を生かした姿で、甲子園のファンを魅了。3打席目も左前へ強烈な安打を放ち、3安打3打点の活躍だった。 宇野は「甲子園では自分たちの野球ができた。そして甲子園では聞いたことがない大声援を聞くことができて、それが力となりました。木製バットは新基準バットと決まった時からずっと使っている」と言葉を弾ませた。 先発の中村 心大投手(2年)は7回4失点。「初回の入りは反省点です。ただ高めのストレートを軸に投げることができた。次回まで修正したい」と、2回から5回は三者凡退で抑えきるなど、相手打線に流れを作らせない投球でチームに勝利をもたらした。 和泉監督は「宇野は実戦に強い選手です。練習でいろいろ考えながらやっていて、それが力になっているかなと。中村は投手にしても、野手にしても、勝負勘の良さがあります。無駄なことをしない。継投のタイミングは7回が限界かなと見ていた。リリーフした川上は勝負強く、使える投手です。いずれにしても2回戦でも投手を総動員として戦うことになるかなと思います」と投打に奮闘した選手を称えた。