9月21日「認知症の日」にお披露目!大府市で『認知症ヘルプマーク』配布が開始、誕生のキッカケは市内で起きた不幸な事故...「気軽に手を差し伸べられる支援の輪が広がってほしい」
9月下旬より、愛知県大府市にて「認知症ヘルプマーク」の配布がスタートします。 “認知症不安ゼロのまち”の実現を目指す愛知県大府市。同市では、認知症の人が地域で生活する不安を少しでも軽減するため、認知症もしくはその疑い等で行方不明になる可能性がある人の情報を市に登録する「認知症高齢者等事前情報登録制度」、「認知症高齢者等個人賠償責任保険事業」を実施。認知症に対する正しい理解を深め、認知症の人やその家族を温かく見守る地域づくりに取り組んできました。 同取り組みの一環として、新たにスタートするのが「認知症ヘルプマーク」の配布。「認知症ヘルプマーク」とは、認知症の人が困っている時に周囲の人々が寄り添える社会を目指すことを目的に、大府市が独自が制作したマーク。デザインは全国から寄せられた応募作品293点から選考、認知症の人に地域の人々が手を差し伸べる様子を表現したデザインとなっています。 「認知症ヘルプマーク」は、大府市役所の窓口にて、1人1個を原則に配布。配布対象者は「認知症高齢者等事前情報登録」を行ってる人で、「大府市に住民票があり居住している」、「認知症もしくは認知症の疑いがある(若年性認知症を含む)、または障がい者手帳を持っている」、「行方不明になる可能性がある(歩いて外出できる)」の3つを満たしている人が対象となります。 担当者によると、「認知症ヘルプマーク」は使用者(着用する人)が大府市民であれば、市の事前登録を行った上、使用者の“家族”に渡すことが可能。市外に住んでいる家族でも、使用者に渡すことができます。
認知症の人に寄り添える社会を目指して作られた「認知症ヘルプマーク」。制作を提案したのは、同市で認知症の父親を鉄道事故で亡くした家族でした。事故をキッカケに、大府市は認知症に関する施策などを定めた条例を全国で初めて制定。その後、さまざまな取り組みを実施してきました。 大府市は、9月21日の「認知症の日」に行われるイベントで、「認知症ヘルプマーク」の完成品を披露予定。同マークは、カバンなどの身につけるものに付けることを想定した“パスケース型”となっており、市民に配布する際は、ストラップ部分は「黒」ではなく「白」になる予定だそう。 大府市は市のHPにて、「このマークを認知症の方が身に着けることで、周囲の人々が気軽に手を差し伸べられる支援の輪が全国に広がることを期待しています」と認知症ヘルプマークについて発信。認知症の人が安心して暮らせるまちづくりを呼びかけました。