皇族の減少どう防ぐ?女性・女系天皇の議論は棚上げに? 八木秀次氏「“男系継承”は民間にはない皇室の特殊な原理。正当性に繋がる」
これを受け八木氏は「有識者会議の事務方の案としては、今いらっしゃる内親王、女王については選択制に、制度改正後は恒久的にすると言っている。仮に第2案で旧宮家の方が養子縁組で皇族になり、そこにお子さんが生まれてくるとする。女性の場合は位としては女王になるが、その方については生涯皇族にしていこうということだ。立憲の配偶者・子どもを皇族とするという案については、お子さんが皇位継承権を持つことになると、資格が女系にも拡大する。そうしないように、というのは有識者会議も強調している点だ。立憲内でも意見が分かれていて、“検討すべきだ”という微妙な言い方になっている」とした。
■「民間にない特殊な継承原理。それが正確に理解されてない」 “男系継承”を維持すべきか
ANN世論調査によると、女性天皇容認は8割以上。ただ、八木氏は「女性天皇と、男系天皇・女系天皇は別の話だ。それを国民のほとんどはわかっていない」と指摘する。 皇室典範によって、「皇位は男系の男子が継承する」とされている。「男系」とは父親が皇族、「女系」とは母親(のみ)が皇族の場合。つまり、男系男子となるのは「男性皇族から生まれた男子」のみとなる(母親のみが皇族の場合に生まれた男子は“女系男子”)。
八木氏は「“男系継承”は、民間にはない皇室の特殊な原理。“男系男子”は、細い糸に連なる人だけが生まれながらの皇族であるという原理だ。人口移動がほとんどない日本において、血筋を遡っていくと必ず皇室に繋がる。つまり、我々も女系じゃないかとなるわけだ。天皇を戴く制度を維持している意味を考えた時に、違いがどこにあるのか、なぜ皇族なのかという正当性につながる」と述べた。 一方で、お笑いコンビ・EXITのりんたろー。は疑問を呈する。「男女平等の時代に変わってきて、“性別によってできることが制限されるのは違うんじゃないか?”と思う。世論調査の結果も、そう思う人が多いからではないか。民意をあまり無視できなくなってきているというか、話し合いぐらいはできてもいいのかなと思う」。