大学駅伝3冠へ、国学院大のエースが抱く熱意 平林が「走り続ける」理由とは
「何となく話したいなと思って電話した(笑)。自分も緊張していた部分もあったし、しゃべると落ち着くので声を聞きたかった。全日本では初めてのたすきリレーになるのがうれしくて、『自分たちの最後の全日本でしっかり優勝を取りに行こう』と話した」 「4年間ずっと一緒にやってきて、競技観や価値観が合っている。友でもあるけど、それ以上に仲間という感じがすごく強い存在です」 下級生からも日頃から「絶対勝ちます」「ぶっ倒します」と挑戦状をたたきつけられている。 「とがっていていいんじゃないかなと(笑)。それに対して、僕が負けるとは思っていないので。下の選手から言われることも当たり前になって、いい雰囲気のチームになっている」 「主将としても『俺らはできる』と後輩にはよく言っている。本当にできると思っていないことは言いたくない。特に夏合宿の頃からは、心の底からできると思えるようになった」 大学ではマーケティングのゼミの勉強にも力を入れている。
「ゼミ生が出雲も全日本も応援に来てくれて本当にありがたかった。大学で勉強していく中で、マーケティングが面白いなと思った。陸上に通ずるところもある。自分をマネジメントする部分は競技やチームづくりの面でも生きていると思う」 ▽世界で戦うために 大阪マラソン優勝で、来年9月に行われる世界選手権東京大会でもマラソン代表の有力候補に挙がる。来年2~3月には選考レースも控える。 「今は箱根のことしか頭にないが、東京世界陸上は代表を取りに行きたいし、次の五輪もしっかり狙いたいと思っている。世界と戦えるような選手になっていかないといけない」 「(世界を意識するようになったのは)2年生の時のドイツのレース。海外で競技する大変さも感じたし、肌身で世界レベルを感じられた。その経験が大きかったと思っている」 卒業後は実業団ロジスティードに進む。 「引き続き前田(康弘)監督と大学を拠点にやらせてもらうことを一番に考えてもらえた。国学院大としても、ロジスティードさんとしても新しい試みですが、サポートしてもらえるところが大きかった。今のこの環境、競技への取り組み方が自分にはすごく合っている。自分が結果を出すために、というのを一番に考えて選ばせてもらった」