ECは「知的財産」 店舗が消えても続くビジネス【鈴木敏仁USリポート】
そしてシーインはミスガイディッド創業者と合弁企業を設立し、シーインがオンデマンド型製造プラットフォームで商品を作り、ミスガイディッドのサイトで商品を売るとしている。
シーインもECという知的財産を有効活用することで欧米でのプレゼンスを高めようとしているのである。
ちなみにABGもWHPグローバル同様に知名度の低い企業だが、50以上のブランドを運営しており、売上高は21年の時点で200億ドルを超えている。150円で換算すると3兆円規模で、上場のうわさの絶えない隠れた大企業だ。
最大手の家電量販チェーンで2008年に破綻し全店舗を閉鎖したサーキットシティも、リネンズンシングスと同様に実を言うとネット上で存続している。
破綻しても知的財産は消えてなくならず、ネット上で販売が継続され、ブランドによってはリアルが復活する。こういった事例は今後も出てくることだろう。ECが生んだ新たなビジネスである。