「パセリを冷凍庫にストックしておくべき」管理栄養士が強く勧めたい理由とは?
パセリって、彩りだけじゃないんです! 不足しがちな栄養素をぎゅっと詰め込んだパセリは、まるでサプリメント。とってもありがたい希少な野菜…… なのに、もったいない! せっかく栄養満点なのに、パセリといえばメイン料理の添え物やトッピングくらいでしか食べることはありません。 今月はそんなパセリの「ダイエットへの効果」と「便利な冷凍保存方法」、さらに「脇役じゃないパセリ料理」をご紹介します。 〈写真〉「パセリを冷凍庫にストックしておくべき」管理栄養士が強く勧めたい理由とは? ■食べるサプリメント「パセリ」で、手軽に栄養チャージ! パセリは、私たちが不足しやすい栄養素を豊富に含む野菜です。まさに食べるサプリメント! これら栄養素を補うことは、さまざまな代謝を促し、アクティブな毎日をサポートするでしょう。以下で詳しく解説します。 ■■ビタミン 抗酸化作用の高いβカロテンやビタミンCが多く含まれます。とくにビタミンCの含有量は、レモンの2倍! 美肌やアンチエイジング、免疫力アップなどへの効果が期待できます。 そのほか、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB1・B2も豊富です。健康的な食事を心がけていても不足しやすいビタミンが、手軽に補えます。 ■■ミネラル 日本人が不足しがちなカルシウム、鉄、マグネシウムなどを補えます。とくに鉄の含有量は、野菜の中ではトップクラス。造血に関わる鉄は、効率的なエネルギー産生に欠かせません。また鉄とビタミンCは、肌のハリを保つコラーゲンの材料です。 パセリには、骨の土台となるカルシウム、骨に柔軟性を与えるマグネシウム、カルシウムを骨に沈着させるビタミンKが豊富です。これらの栄養素は相互作用しあって、骨の健康を維持しています。 ■■食物繊維 食物繊維の含有量は、ごぼうにも匹敵するほど! 豊富なミネラルとともに、高いデトックス効果が期待できるでしょう。体内の有毒物質を排出することは、代謝アップに貢献します。 またパセリは、ごぼうよりも水溶性食物繊維の割合が多いです。水溶性食物繊維には腸内細菌バランスを整えるほか、糖質の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を防ぐ働きもあります。 ■「冷凍パセリ」なら手でクシュッとするだけで刻みパセリに!包丁不要 パセリは冷凍することで、栄養を逃さずに長持ちさせることができます。料理に使う分だけを手でクシュッと細かくでき、刻むのに包丁も不要です。冷凍刻みパセリをそのままスープやサラダにトッピングすれば、いつでも手軽に栄養補給できます! ■■作り方 1. パセリをよく洗い、水気をしっかり切ります。 2. ジッパー付き保存袋などに入れて冷凍保存します。 ■■使い方 1. 冷凍のまま料理に使います。おいしさだけでなく、栄養面でも効率的な摂取方法です。 2. 手でクシュッとするだけで、カーリーな葉の部分が細かく粉砕できます。包丁も不要です。 3. フレッシュパセリよりも保存性の高い冷凍パセリは、いつでも手軽にスープなどにトッピングできます。 ■パセリを脇役で終わらせない!混ぜるだけの簡単レシピ 3品 料理のトッピングや添え物としておなじみの脇役パセリ。栄養価が高いものの、大量に食べる野菜としては不向きなイメージです。香りの強さや、そもそもパセリを主役としたレシピがないことも原因かもしれません。ここではパセリをたっぷり使った料理を3品ご紹介します。いずれも冷凍パセリを混ぜるだけの簡単レシピです。 ■■緑色のツナサンド 材料:冷凍パセリ、ツナ缶、マヨネーズ、食パン 作り方:細かく粉砕した冷凍パセリ、ツナ缶、マヨネーズをボウルに混ぜ合わせて、トーストにサンドするだけ! ポイント:ボウルの中が緑色になるぐらい、たっぷり量のパセリを使って大丈夫です。パセリの爽やかな香りとツナとの相性は抜群。ツナ缶はサバ缶でも代替できます。青魚に豊富な鉄分は、パセリのビタミンCと組み合わせることで、吸収率がアップします。 ■■パセリまみれのタルタルソース 材料:玉ねぎ、ゆで卵、マヨネーズ、冷凍パセリ 作り方:みじん切りにした玉ねぎとゆで卵にマヨネーズと、細かくした冷凍パセリを混ぜるだけ! ポイント:タルタルソースはフライに組み合わせるほか、ゆでたジャガイモと合わせてポテトサラダにしたり、卵サンドイッチにしてもおいしいです。完全食である卵に不足する栄養素(食物繊維とビタミンC)が補えるパセリとの組み合わせは◎ たっぷりの冷凍パセリを混ぜたオムレツやスクランブルエッグもおすすめです。 ■■たっぷりパセリのドライカレー 材料:ひき肉、玉ねぎ、ケチャップ、カレー粉、冷凍パセリ 作り方:ひき肉とみじん切りにした玉ねぎをフライパンで炒めて、ケチャップとカレー粉で味付け。火を止めた後、粉砕したパセリをたっぷり混ぜ込みます。 ポイント:パセリは冷凍のままフライパンに投入します。加熱する必要はありませんので、最後にざっくりと混ぜ込むだけです。パセリ特有の香りには消化を促したり、副交感神経を刺激したりする効果が期待できます。この香りが苦手な方も、スパイスと組み合わせれば食べやすくなるでしょう。 いかがでしたか? このほか、冷凍パセリを使ったスムージーもおすすめです。 本記事では、我慢やストレスなく代謝を高めるスローダイエットを推奨しています。今月は「ダイエットって、時間がないと難しい…」そんなあなたにこそ試していただきたい冷凍パセリについてご紹介しました。冷凍パセリで食卓&代謝革命を! ライター/石松佑梨(管理栄養士)
石松佑梨