愛と経済の伝道師“宗さま”こと宗正彰「“日経平均4万円超え”の今後とアメリカ大統領選“もしトラからほぼトラ?”」を解説
◆「アメリカ第一主義」のトランプ氏、日本経済への影響は
やしろ:仮にトランプ氏がアメリカ大統領に返り咲いた場合、アメリカの経済関連政策も大きく変わりますか? 宗正:変わりますね。トランプ氏と言えば、「アメリカ第一主義」です。ここを軸に考えれば、すごく分かりやすいんですよ。まずは貿易と投資という面では、アメリカの産業を必ず守るという強烈なアピール。輸入品には10パーセントの関税をかけるとも言っています。 ただトランプ氏はビジネスマンですから、実際すぐに関税をかけるのではなく、カナダや日本を含む同盟国にプレッシャーを与える材料として使うでしょうね。そして貿易では、間違いなく中国に厳しい対応をするでしょう。関税の引き上げ以外にも、さまざまな貿易障壁を打ち出してくるでしょうね。 そしてアメリカ国内でトランプ氏は、所得税減税を1期目に導入しました。ちょうど来年にこれが失効する予定でしたが、恒久化すると主張しています。当時トランプ氏が優遇したのが富裕層や中小企業オーナーといったお金持ちだったのですが、再選後には労働者層や中間層にまでその範囲を拡大すると示唆しています。 政治の世界で、本当は金融政策にあまり口出しをすべきではありませんが、トランプ氏は強烈に口を出します。2019年には利下げをしたくないFRBを「頑固な子ども」と表現した事実もあります。 やしろ:トランプ大統領の再選があった場合、日本の株式市場にとって上げ要因・下げ要因のどちらになりそうでしょうか。 宗正:上げ要因になると思います。トランプ氏が返り咲いた際には、財政を使ってとにかくアメリカ国内の景気を良くしようとするはずなんですよ。これって、インフレ圧力です。物価高や金利の上昇が見込まれる訳で、ドル高・円安につながりやすいですよね。円安は日本株にとって上げ要因です。 「アメリカ第一主義」ということで、とにかくトランプ氏はあの手この手を使ってアメリカの株式市場を上げようとします。アメリカ株が上がれば、日本株も上がるでしょう。いずれにしてもトランプ政治がまた復活すれば、今の世界経済の動きや、バイデン氏の任期中の政治は一旦リセットされて、上下に大きく揺さぶられると思います。 やしろ:ありがとうございます。宗正彰の愛と経済と宗さまと。AuDeeにて、毎月10日20日30日に配信です。宗さま、今月もありがとうございました。 宗正:ありがとうございました。 (TOKYO FM「Skyrocket Company」3月13日(水)放送より)