【マニュアル車が欲しい】3ペダルの軽自動車を物色してたら元祖トール系のスズキ・ワゴンRが地味に光って見えた件
不景気風が吹いて軽自動車が売れる時代を妄想した結果
軽自動車のヨイところは、なんといっても維持費が安いこと。おかみに上納する税金と任意保険が普通車より格安。あとはトラックやダンプなどの大型車、アタオカなDGN車に近寄らなければ安全性も確保できると思います。 この記事の他の画像を見る そんな軽自動車を自動車趣味の視点で見れば、ダイハツ・コペン（GRスポーツを含む）、スズキ・ジムニー、ホンダN-ONE（RS）が王道かもしれません。いずれの車種もパワフルなターボエンジンを搭載しトランスミッションはMTとATの設定があります。意外なことにこのターボ∔MTの組合せってレアなんですよね。 絶対条件を3ペダルのMTとすればこの3モデルは王道。ですが、少々お高いのは確かです。コネクトタイプのナビ付けてちょろっとオプション付けたら最安のジムニーでも乗り出し価格200万円に届きます。最高額はGRスポーツの5MT車で243万7200円。対価は十分なれど溜息出ちゃう金額です。 いまやミラもアルトも2ペダル時代。昭和オジサンの若かりし頃はよく営業マンが信号待ちの度に社用車対決したもんです。でも頑張って軽のMT車探しましょ。ただし、今回は軽トラ抜きがお約束。
で、結論からいうと、軽トラ＆バンってほぼ同じシャーシなんでしょう。スズキ・エブリイもダイハツ・ハイゼットカーゴもMT車の設定があります。エンジンは縦置きで後輪駆動。この3要素だけ抽出すれば自動車の古典そのもの。四駆の設定もあってパートタイプ式ですがスイッチONで切り替え自体は電子制御。もはや無敵のパッケージかもしれません。 バンを含めトール系の必須装備は後席スライドドア。しかし、開口部が大きいとボディ補強も必要となり、必然的に車体が重くなります。その点、ワゴンR（グレードFX）は後席ヒンジドアなので車体が軽く済みます。さらにバンより乗車位置が低いので運転手さんの印象もありません。当然、比較すれば低重心のクルマとなります。 というワケで、今回上げた諸条件を満たす最良の1台はワゴンRのFXでフルタイム4WDの5MT仕様という結論に至ります。ちなみに車重は780kg（FFの2WDは730kg）。いまどきのトール系なら800kgを超えますので軽い方だと思います。 エンジンはNAなのでパンチ不足を感じるかもしれません。でも、エンジンを回して走るのがMT車のだいご味。素のワゴンRって地味に映りますがスズキにとっては大切な孝行息子であり、今日に至る業績を築いた立役者。一度は試乗する価値ある1台だと思います。 Text:Seiichi Norishige
教重 誠一
