人気エディター・川口ゆかりのふたり暮らしのおしゃれレシピ「アメリカ南部を楽しむ料理教室へ」
作り方はカレーと似ていて、刻んだ具材をじっくり焼き、鶏ガラスープと牛肉スープを加えてじっくりと煮込んでいきます。そこにスパイスやウスターソース、小麦粉とコーン油をミルクチョコレート色になるまで調理したルゥを加え、蓋をしてさらに1時間。「煮込んでいる間はキッチンを離れられないから、ビールを片手にね」そんなユーモアたっぷりのエピソードにほっこり。参加者からも思わず、笑みがこぼれます。
イリノイ風ピエロギに挑戦
私のテーブルは、イリノイ風にアレンジしたピエロギ(Pierogi)にトライすることに。小麦粉とサワークリーム、卵などを合わせた生地に具材を包み込むわけですが、マッシュしたじゃがいもと2種類のチーズ、オニオンソルトを入れるのがイリノイ流。焼いたり、揚げるのではなく、沸騰したお湯で茹でるので、食感はもちもちしていて、ニョッキに近いような感じ?
生地をセルクルで抜いて伸ばし、中身を詰めて卵を塗って閉じていると同じグループにいた韓国人の女性が「マンドウ(餃子)みたい」と。確かに工程は餃子に似てる! 彼女との会話は韓国ドラマで学んだカタコトの韓国語と英語でしたが、料理を通じて、文化や言葉の壁を越え、心を通わせることができるなんて。貴重な体験ですよね。
南部名物のピーカンパイ
デザートは南部の名物、ピーカンパイ(PecanPie)。材料は砂糖、コーンシロップ(または水飴)、卵、バター、そして香ばしいピーカンナッツとシンプルですが、生地のサクサク感ととろりとしたフィリングが絶妙に絡み合い、豊かな風味が口いっぱいに広がります。特別な日のデザートとしても、普段のおやつにも良さそう。 あぁ、シアワセ。 なんだか自分だけでは申し訳ないので、習ったレシピをさっそく自宅で再現して、アメリカ南部の“美味しい”を主人とシェアしたいと思っています。復習がてら、わが家に友人を招いてホームパーティーもいいかも!? 秋は食欲がそそられる季節であり、素敵な思い出を作るのにもぴったりな時期ですからね。
写真・構成/川口ゆかり