小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」一挙放送決定! 制作統括が語るリアルな描写の裏側
2024年9月よりNHK BSにて全10回で放送された連続ドラマ「団地のふたり」。幼なじみのノエチこと太田野枝(小泉今日子)と、なっちゃんこと桜井奈津子(小林聡美)は、離れていた時期はあるものの、生まれ育った“昭和な団地”で暮らしている。55歳独身の2人が織り成す日常は、幅広い年代の視聴者の共感を呼び、「ギャラクシー賞 2024年10月度月間賞」を受賞。「もう一度見たい」の声に押され、12月28~30日には一挙放送されることが決定した。 そこで、これまで「パパはニュースキャスター」(1987年/TBS系)や「パパとなっちゃん」(91年/TBS系)など、多くの名作ドラマを世に送り出してきた制作統括の八木康夫さんに、本作の企画意図、世間の反響に思うこと、制作エピソードなどを聞いた。 ――「団地のふたり」は「ギャラクシー賞10月度月間賞」を受賞したことでも話題になりました。 「賞というものは、テーマ性が前面に出ていたり、現在話題になっている題材を用いた作品でないと頂けないという印象がありましたので、すごくうれしかったです。本作は普通の人々の日常を描くいわゆるホームドラマなので、賞には縁がないと思っていました」 ――親の介護問題や老朽化した団地の取り壊し騒動など、社会問題が盛り込まれていた部分も共感を呼んだのだと思います。 「団地の歴史(第8回で放送)は最初から描こうと思っていたエピソードでした。意図してテーマ性を持たせたのはその回だけでしたね。台本作りの際、かなり綿密に団地の取材をしていたので、結果的に“社会の縮図”という見え方になったんだと思います。ご覧になった皆さんが物語から何かを受け取っていただいたのだとしたらとてもうれしいですね。とはいえ、本作はあくまでエンターテインメントとしてのホームドラマなので、テーマ性を持たせたとしても説教臭くならないようにはしました」