ビーチボーイズ・キャトル【6】フランス車の真骨頂であるソフトな乗りごこち。特別な何かを持つ1台なのだ
オシャレなフランス製小型車最右翼として、日本でも高い人気を誇ったルノー4。合理主義のフランスらしく実用性を徹底追及する設計思想は、30年以上もの長きに亘りフランス大衆の生活ツールとして愛用され続ける、重要なファクターとなった。 【画像16枚】前後シートは極めて簡素な造りながら、いかにも往年のフランス車らしいソフトな掛け心地。ビニールの表皮はGTL時代のもの 【1990年式 ルノー4 GTL】 少なくとも現在の日本で乗る場合、2CVがファンカー的な要素が強いのに対して、R4は至極真っ当な実用車なのだが、両車に共通するのはフランス車の真骨頂である圧倒的にソフトな乗り心地。アスファルトの荒れた路面でも、スピードを落とすことなくフワリフワリといなすことができる。加えて、簡素な造りながらソフトでコシのあるシートも絶品と言えよう。 シトロエン2CVしかり、フィアット初代パンダしかり、かつての欧州ではシンプルに徹した結果、ある種の哲学さえ感じさせる魅力的なベーシックカーが数多く存在した。そんな中にあって、最も成功を収めたルノー4もまた、特別な何かを持つ一台なのだ。 主要諸元/SPECIFICATIONS 1990年式 ルノー4 GTL ●年式 1990 ●全長×全幅×全高(mm) 3690×1510×1530 ●ホイールベース(mm) 2443/2395(右/左) ●トレッド(mm) 1280/1245(前/後) ●車両重量(kg) 700 ●エンジン種類 水冷直列4気筒OHV ●総排気量(cc) 1108 ●内径×行程(mm) 70.0×72.0 ●圧縮比 9.5:1 ●最高出力(ps/rpm) 34/4000 ●最大トルク(kg-m/rpm) 7.5/2500 ●サスペンション 前ダブル・ウィッシュボーン縦置トーションバー 後トレーリングアーム横置トーションバー ●ブレーキ 前ディスク/後ドラム ●タイヤサイズ 前後とも145SR13H ●新車時価格 140万円 初出:ハチマルヒーロー2017年7月号 vol.42 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部