楽天G、みずほFGに楽天カード株15%弱を売却へ-約1650億円
(ブルームバーグ): 楽天グループは13日、傘下の楽天カード株式の14.99%をみずほフィナンシャルグループ(FG)に売却し、戦略的な資本業務提携を行うと発表した。譲渡額は約1650億円。
譲渡日は12月1日付。楽天Gは9月、楽天カードがみずほFGと資本業務提携の検討入りで合意したと発表していた。今回の資本業務提携の締結によって、みずほFGとの連携を加速させ、個人向けビジネスに加えて法人向けビジネスにおいても成長機会を追求していくとしている。
みずほFGはみずほ証券を通じてすでに楽天証券に49%出資している。楽天カードはポイントの使い勝手の良さもあり、発行枚数3000万枚超と大手の一角を占める。みずほFGにとっては、今回の出資で「楽天経済圏」との金融を通じた連携を強めたい意向だ。
みずほFGの発表資料によると、みずほ傘下のユーシーカード、オリエントコーポレーションも加えて楽天G側とのカード・リテール戦略の提携拡大を図る。
楽天Gは傘下の楽天銀との間で銀行、証券、カード、保険などの金融事業の再編協議を行ってきたが、フィンテック事業の強化に向けて同再編が最適とは言えないとの判断に至ったとして、みずほFGとの提携検討に伴い取りやめを発表していた。
楽天Gは2024年12月期の単体決算において、株式売却益1594億円を特別利益として計上する見込み。楽天カードは引き続き楽天Gの連結子会社であるため、連結業績に与える影響はないとしている。
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Takako Taniguchi, Eddy Duan