世界挑戦決定で「就職活動せずにすんだ」比嘉大吾 友人・堤聖也との対戦は「普通にお仕事として」
プライムビデオは27日、来年2月24日に東京・有明アリーナでプロボクシングのダブル世界戦興行「Prime Video Boxing 11」を開催すると発表した。3階級制覇のWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(26=M.T、29戦全勝22KO)が同級6位ダビド・クエジャル(23=メキシコ、28戦全勝18KO)と3度目の防衛戦、WBA世界バンタム級王者・堤聖也(28=角海老宝石、12勝8KO2分け)が同級7位で元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(29=志成、21勝19KO3敗1分け)と初防衛戦を行うほか、WBOアジア・パシフィック・バンタム級王者の那須川天心(26=帝拳、5戦全勝2KO)が同級ノンタイトル10回戦で、元WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(33=オーストラリア、27勝19KO3敗)と対戦する。 比嘉は9月にWBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)に挑み、ダウンを奪いながらも0-3判定負け。2階級制覇を逃し、試合後の会見では引退も示唆していた。実は、友人である堤との会食でも引退の意向を伝えていたが、志成ジムの二宮雄介マネジャーから「こういう話(堤戦)があるよ」と連絡を受け、現役続行を決断したという。 2試合続けての世界挑戦となった比嘉は「就職活動せずにすみました。仕事が3カ月間見つからず…」と照れ笑いを浮かべた。就職にあたっては「社長になりたい」と周囲に話していたが、「何の社長?」と返されて「決めてなかった。“それはちょっと…”と言われて。社長を前提で働くのはいいかなと思ったんですけど」と真顔で話した。沖縄にも帰郷して引退のあいさつもしたが、その矢先に世界戦の話が来たため、1週間考えて引退を撤回。「(武居戦は)楽しかったなー、みたいな感じで終われてよかったけど、今回はさらに結果を出さなきゃいけないみたい」と話した。 堤とは10年以上の付き合いで、指導する野木丈司トレーナーによると2年前にもスパーリングをしたというが、「アマチュアの時なんて(対戦相手は)友達か顔見知りだし。ここは普通にお仕事として」と特に気にしていないという。10月に前王者・井上拓真(大橋)に判定勝ちして世界王者となった堤については、「自分の予想は拓真だった。たぶんほとんどの人がそうだったと思うんですけど、そこで何か勝ってくるのが堤の凄さ。そのメンタルの強さは俺にはない。いい意味で変わり者です」と指摘。12月から練習にも真剣に取り組んでいるそうで、「3カ月で仕上げます。今は人も変わってます」と話し、「どういう人に変わる?」と問われると「怠け者から真面目者に」と答えた。