宋美玄先生に更年期を聞く「ホルモン補充療法はいつまで続けられるのでしょうか。がんのリスクはありますか?」
オトナサローネ記事の取材をオンライン公開で行う「公開取材」のシリーズ4回目は、宋美玄先生にお話を伺う「更年期に私たちの体に起きる変化とその対策」です。 【画像13点】300種類とも言われる更年期症状、代表的なものは 更年期という時期の過ごし方、体に現れる変化、そしてちょっと気になる下半身まわりのことなど、読者からの生の声を宋美玄先生にズバリ質問。さらには、公開取材に参加してくれた皆様からの質問にリアルタイムで答える形で取材を進めました。 今回は「お寄せいただいたすべての質問にご回答いただく」ハードな公開取材でしたが、なんと60分で24もの質問に答えていただきました! 1時間の取材を12本の記事に起こし、丸ごとお届けする本連載。この記事は5本目です!
ホルモン補充療法はいつまで続けられる?
質問:49歳です。ホルモン補充療法を4カ月前から開始し、体調は良くなりました。体への悪影響がないのか心配ですが、主治医に聞いても特別な健診などは不要(年1回の会社の人間ドックで十分)、病気になるような薬ではないと言われました。本当に大丈夫でしょうか? また、やめ時もわかりません、できればずっと飲み続けたいです。やめるのが怖いです。死ぬまで飲み続けても大丈夫でしょうか? 宋先生:むかしは、ホルモン補充療法は5年でやめることになっていたのですが、今は安全性が確認されて、期間に限定はありません。それこそ、死ぬまで飲み続けても大丈夫です。更年期になってからは身体が老化してくるし、がんなども増えてきますが、HRTをやっているからといって、通常以上の検診が必要になるということはありません。 編集部:受けておくべきがん検診って何でしょう? 宋先生:がん検診でエビデンスがあるものは、乳がん、胃がん、肺がん、子宮頸がん、大腸がんだけです。 編集部:健康診断で、女性がんは忘れずに受けておくのがいいですね。血栓のリスクはどうですか? 宋先生:ホルモン補充療法の薬のうち、経皮吸収のものなら、気にするほどのリスクはありません。もちろん一般的に、年齢とともに血栓はリスクが増しますが、経皮吸収の薬を使っているときと、使っていないときでは、それほど変わらないです。