宋美玄先生に更年期を聞く「ホルモン補充療法はいつまで続けられるのでしょうか。がんのリスクはありますか?」
更年期からホルモン投与を10年以上受けています。がんのリスクが気になります
質問:63歳です。更年期からホルモン投与を10年以上受けています。うつ病持ちで、プレマリンを飲むと落ち着くので、やめられずに来ました。がんのリスクが気になりますが、いつまで飲み続けていいものでしょうか。 宋先生:飲んでいるのは、プレマリンだけなのでしょうか? 子宮があると、黄体ホルモン剤も処方されていると思います。その種類によって、乳がんのリスクがちょっと変わってきます。エフメノという天然型の黄体ホルモン剤なら乳がんリスクがあがらないので、みなさんそちらに切り替えていますよ。長期で飲むなら、エフメノがおすすめです。乳がんは頻度の高いがんで、70歳までに1割の人がなります。長期でホルモン剤を飲むなら、少しでも安全なものを選ぶと良いと思います。 編集部:60代に入ると更年期という名目ではホルモン剤の投与ができないので、自費になってしまうとかかりつけの婦人科に言われた、という話をたまに聞きます。 宋先生:年齢で保険を切られるというのは、地域によってはあるようですが、必ずしもそうではないです。私の患者さんでも、60代で保険適応で(ホルモン剤を)出している方はいます。 今回は「ホルモン治療はいつまで続けられるのか」ということについて教えていただきました。次回は、子宮筋腫と更年期の関係について伺います。
オトナサローネ編集部 星雅代