創業家のセブン&アイ買収案、メガ3行が年内にも融資証明で調整=関係者
Miho Uranaka Kane Wu [東京 20日 ロイター] - カナダのコンビニエンスストア大手から買収提案を受けたセブン&アイ・ホールディングスを巡り、三井住友フィナンシャルグループをはじめとする日本の3メガ銀行が、創業家が検討する非公開化への融資を年内にも確約する方向で調整していることが分かった。複数の関係者が明らかにした。 セブン&アイの時価総額は東証の20日終値で約6兆7000億円。カナダのアリマンタシォン・クシュタール<ATD.TO>は7兆円程度の買収を提案をしており、創業家による非公開化は同規模以上の資金が必要になる。関係者のうち1人によると、三井住友FG、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループ以外の金融機関も融資に加わる可能性がある。 3メガ各行、セブン&アイいずれもロイターの問い合わせにコメントを控えた。 セブン&アイはこの日、創業家側が今年度中の買収完了で調整しているとしたNHK報道について「現時点で何ら決定していない」とのコメントを発表。引き続き、事業の運営や株主価値顕在化に向けた短・中期的な施策の実施に集中するとした。 セブン&アイを巡っては、クシュタールが買収を提案したのに対し、イトーヨーカ堂の創業家である伊藤家が買収によって非上場化することを提案している。 (浦中美穂、Kane Wu、清水律子、Anton Bridge 編集:久保信博)