木原防衛相が馬毛島を視察 自衛隊基地着工後、現職で初 FCLP開始時期は「確定的に答えられる段階にない」
防衛省の木原稔防衛相は18日、米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)の移転を伴う自衛隊基地整備が進む鹿児島県西之表市馬毛島を視察した。基地本体工事が2023年1月に着工して以降、現職大臣が馬毛島に入るのは初めて。視察前に記者団の取材に応じた木原防衛相は、25年度にも始まるとの見方もあったFCLPの開始時期に関しては明言しなかった。 【写真】〈別カット〉馬毛島を視察する木原稔防衛相=18日、西之表市馬毛島上空(防衛省提供)
視察は非公開。同日午後2時ごろ、馬毛島南部にヘリ2機が着陸し、1時間ほどして飛び立った。防衛省によると、木原防衛相は施設の整備状況を確認した。種子島1市2町の首長らとの面会はなかった。 工期は4年程度を見込む。現在は滑走路の造成工事や管制塔の基礎工事を進めている。滑走路の舗装工事は始まっていない。 木原防衛相は同日午前、陸上自衛隊奄美駐屯地(奄美市)で射場などを視察後、取材に応じた。環境影響評価書で今年9~10月ごろに完成予定とされた滑走路について「外海に位置し、社会インフラが全く整っていない離島での大規模な工事。特殊な施工条件を加味し、最適な状態で進捗(しんちょく)するよう作業を進める」とした。FCLPの開始時期に関しては「確定的に答えられる段階にない」と述べた。 防衛省によると、滑走路の点検などに当たる約90人規模の航空自衛隊馬毛島先遣隊(仮称)を24年度中に配置予定。中種子町内の宿舎から馬毛島に通勤し、基地施設の確認や規則の作成も担う。
南日本新聞 | 鹿児島