エアバッグ直撃で子どもが大けがも!?「助手席チャイルドシート」の危険性 泣くから置きたい…その選択に大きなリスク
助手席のエアバッグは子どもにとって非常に危険です。ここでは助手席にチャイルドシートを設置する危険性と助手席につけている人がいる理由、取り付け方のポイントを解説します。 【図解】チャイルドシートを助手席に設置する場合、気を付けるポイントは
助手席にチャイルドシートは違反?
助手席にチャイルドシートを設置するのは法律違反にあたらず、警察に捕まることもありません。しかし事故などで助手席のエアバッグが発動すると、大けがにつながる可能性があります。 安全上の理由から、国土交通省や自動車メーカーは、チャイルドシートの後部座席への設置を推奨しています。また、チャイルドシートの取扱説明書を見ると、助手席への設置を不可としている製品も多いです。 ▽助手席のチャイルドシートが危険な理由 助手席のチャイルドシートが危険なのは、万が一エアバッグが発動した際、子どもがエアバッグとチャイルドシートの間に挟まれたり、エアバッグの勢いで跳ね飛ばされたりする危険があるからです。 エアバッグが開く(膨らむ)速度は、時速100km~300km。大人でも骨折することがあるほどの衝撃です。過去には、エアバッグが原因で幼児が死亡する事故も起こっています。 ▽後ろ向きでは絶対に設置しない 乳児用で使われる後ろ向きのチャイルドシートは、絶対に助手席で使ってはいけません。 エアバッグが発動すると、後ろ向きのチャイルドシートがエアバッグに押され、子どもと座席の間の空間がなくなり圧迫の原因になります。また、子ども用ベルトの設置が甘ければ、チャイルドシートが押された勢いで子どもが投げ出されるリスクもあります。 【チャイルドシートの推奨基準が変更へ】 チャイルドシートの使用義務は6歳未満の子どもを乗せる場合に限られています。一方、6歳以上でも身長140cm未満では使用が推奨されていました。 しかしながら、2024年8月、シートベルトによる圧迫が原因で7歳と5歳の子どもが死亡する事故が発生。JAFは「チャイルドシートの使用推奨基準の引き上げを検討する」と発表し、現在は推奨基準が身長140cm未満から150cm未満へと引き上げられています。