【玉ノ井親方 視点】隆の勝 納得の平幕勝ち越し一番乗り まだ優勝争いの話をするのは気が早いが…
隆の勝が平幕の勝ち越し一番乗りを決めた。名古屋場所で照ノ富士と優勝決定戦を争った力士である。幕内6枚目の番付であれば、驚くような成績ではない。 狼雅戦は相手に左上手を取られる形になった。だが、右を差して構わず前に出た。相手が下がって足がそろったタイミングで突き落としを決めた。隆の勝の相撲は足を使って相手を押すのが持ち味。 体が前方に傾いて腕や上半身の力に頼って取る危なっかしい形ではない。足を使う分、馬力も出る。先場所は足の状態があまり良くなかったのだろう。名古屋の時のような本来の相撲を取り切れなかった。 だが今場所は体調も良いようだ。足と体がバランス良く動いていて圧力もある。まだ優勝争いの話をするのは気が早いが、名古屋の経験があるだけに後半戦も落ち着いて取れるはずだ。（元大関・栃東）
