【広島】秋山翔吾、西武ファンの小倉智昭さんを追悼 3000万円増の年俸1・8億円で単年更改
広島の秋山翔吾外野手が10日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万円増の年俸1億8000万円プラス出来高払い(金額は推定)の単年契約でサインした。3年契約最終年の今季はリーグ3位の158安打をマークし、西武時代の19年以来の三井ゴールデン・グラブ賞も受賞。攻守でチームを支えた。 今季、DeNA・東が先発した開幕戦は代打で1打席のみ。昨秋に手術した右膝の負担軽減を考えた首脳陣の方針もあり、当初は左翼を任されたものの、4月中旬以降は「1番・中堅」の“定位置”で、存在感を発揮した。「最初に入った(22年シーズン中に加入)ときより期待値は下がっていたと思う。それを何とか取り返すというか、もう一回やるぞ、という気持ちから入っていったところは、クリアできた面もあった」と振り返る一方、「チームとして勝てなかったことを考えると、力が足りないところもあったのかなと思っています」と、ベテランとしての責任もにじませた。 来季は37歳シーズンとなる。「若い選手と違って、勝利に結びつかないと、これぐらいの年齢の人間を使う意味がないし、若い選手に示せなければ意味がないと思っている。“秋山を出して良かった”という試合を増やせるように頑張っていきたい」。来季の目標には「たくさん打席に立つ。抽象的だけど、これが一番」と掲げた。その先に、残り206安打に迫る日米通算2000安打を見据える。 この日は熱烈な西武ファンのフリーアナウンサー・小倉智昭さんが9日に77歳で亡くなったことが明らかになった。「公私ともにお世話になったというか、米国に行ってからも食事にいかせてもらった」と、19年オフにメジャー挑戦して以降も交流があった。20代後半の頃、小倉さんから「成績で引っ張る選手もいいけど、チームリーダーとしてやってくんだったら、若い選手やチームのことを考えなきゃいけない」と言葉を掛けられたことがあったという。「期待していただいて、すごくありがたかったですし、やらなきゃいけないなという思いになった」と、今もその思いは変わらない。かつての記憶を呼び起こしながら「すごく残念」と、しのんだ。
報知新聞社