渡辺謙「真田広之くんが賞を獲って、ものすごく可能性を広げてくれている」日本のエンタメ事情に言及
放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。10月27日(日)の放送は、俳優の渡辺謙(わたなべ・けん)さんをリモートゲストに迎えて、お届けしました。
◆被災地・気仙沼は第二の故郷?
この日、渡辺さんは宮城県・気仙沼市に居ました。なぜなら、この収録の翌日、自身が“繋ぐ”をコンセプトに2013年に作ったカフェ「K-port」で開催する朝食会に参加するためでした。 なぜこの地にカフェを作ったのかというと「東日本大震災のあとに、釜石や気仙沼、福島だったりを回らせていただいたんですけど、それとは別に個人的に物資を持って22ヵ所の避難所を巡る旅をしていたんです。何回かうかがううちに、だんだんと友達や顔見知りができてきて。『いま一番何をしてほしい? 何が足りない?』と聞いたときに、『人が集える場所がもうないんだ』と言っていたので、そういうものを作れたらいいなと思って。とにかく何かを作ろうというなかで、みんなが毎日ちょっとでも穏やかな時間を過ごせる場所が作れたらいいなと思って、“カフェをやろうか”ということに」と渡辺さん。ここは、60~70人規模でライブもできる空間となっていて「いろんな感じで使っていただいています」と話します。 そんな経緯で2013年にオープンして以降、渡辺さんはほぼ毎日、FAXでこのカフェに手紙を送っており「外国で舞台をやったり、映画を撮っているときも、自分で書いたものを写真に撮って送って、それをプリントして手書きで送っています」と打ち明けます。 そうした“繋がり”を通して、「気仙沼の人たちにとって、謙さんという存在はものすごく近いんじゃないですか? (謙さんにとっての)第二の故郷みたいな感じですか?」と小山から質問が。 渡辺さんは、「最初の頃は『あいつまた来たぜ』みたいな感じだったんですけど(苦笑)、今は『あ、おかえりなさい』みたいな感じです。肩書きとかそういうものを脱ぎ捨てて、まったくの個人として来れるというか……そういう場所にはなりましたね」と実感を語ります。