渡辺謙「真田広之くんが賞を獲って、ものすごく可能性を広げてくれている」日本のエンタメ事情に言及
◆クリント・イーストウッドの“人間的総合力”に脱帽
さらに小山が「今までいろいろな世界のクリエイターや、トム・クルーズをはじめとするさまざまな役者さんとお仕事をされてきたと思うんですけど、人生のなかで自分にとって影響を与えた方や、『先生』と呼びたいなと思うような方はいましたか?」と尋ねると、渡辺さんはクリント・イーストウッドを挙げます。 「あれだけ自然体で、彼自身がものすごく何かをやりたいということではないのに、自然といい作品が彼のもとに集まってくるんですよね。それを、それこそ淡々とこなしていくと、とてもいいものに仕上がっていく。もちろん彼1人ではなくて、彼を支えているスタッフが大勢いるんですけど、それもやっぱり彼の人間力の結果というか、総合力というのかな。人間的総合力みたいなところでいうと、(先生は)クリントかもしれないですね」とその理由について言及します。 そして、さまざまな作品のオファーが届くなかで、“やるか・やらないか”の基準については「単純に心が動くかどうかだと思うんです」と渡辺さん。「読んだときに、“あぁ、いいなあ”と思えればどこの国であろうが、“やろう!”と思うんですよね」と言います。 小山から「世界でも日本でも活躍されていますが、日本と世界の差って何が大きいんですか?」と問われると、渡辺さんは「単純にマーケットだと思います」と回答。 「才能ある方は日本にもたくさんいらっしゃいますし、俳優も決して遜色ないと僕は思っているんですけど。先にあるマーケットの大きさみたいなものが、比重がちょっと変わってくるんですよね、作品自体に。そういう意味では、真田(広之)くんがああやって(ドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」で)賞を獲って、ものすごく可能性を広げてくれているので、日本のマーケットというか、配信系は特に日本の作品でもマーケットがだんだん広がっている感じはあります」と自身の見解を示します。
また、この日は、当番組のテーマである“手紙”にちなんで、“今、思いを伝えたい人”に宛てた手紙を渡辺さんに書いてきていただきました。渡辺さんは、「今、(手紙を)書くならこのタイミングしかないなと思って書きました」と前置き、“石川・能登地方の人たち”に向けて書いた手紙を、自ら朗読する場面もありました。 (TOKYO FM「日本郵便 SUNDAY’S POST」2024年10月27日(日)放送より)