大津、MF嶋本悠大が2G1Aの活躍 4戦全勝で8強入り
第12回和倉ユースサッカー大会 2024は8日、大会3日目が実施され、決勝トーナメント1回戦が行われ、大津(熊本)と帝京大可児(岐阜)が対戦。試合は序盤から攻勢を仕掛けた大津が5-0で完封勝利を収めた。 【フォトギャラリー】大津 vs 帝京大可児 ひときわ目立ったのは大津MF13嶋本悠大(3年)。5得点中、2得点1アシストと3得点に絡む活躍を見せた。 MF13嶋本は前半22分、縦パスを受けたMF13嶋本がボールコントロールからシュートを放ち、先制点を挙げると28分、FKのキッカーを務めMF35兼松将(3年)のヘディングゴールをアシスト。 「(味方に)合わせるだけでした」と練習通りだったことを強調するほど、精度の高さを感じさせた。さらに後半10分、右サイドの突破から中央で構えたMF13嶋本はチーム4点目をゲットし、試合を決めた。 存在感を見せたMF13嶋本は「ことしは数字にこだわっています。守備陣はゼロで抑える。前線は3点以上取ることが目標。個人の数字とチームの数字にはこだわってプレーしています」とその言葉通り、しっかり数字で示した。 大津の勢いは決勝トーナメントに入っても止まらない。グループJの大津は 予選リーグで日大藤沢B(神奈川)、武南(埼玉)、四日市中央工業(三重)を相手に3戦全勝。得点数14、失点数2と圧倒した。またここまで4試合中、3試合が複数得点での完封勝利と強さを見せている。 サッカーでは理想的なスコアを大津はなぜ可能としているのか。 その理由を完封に貢献したDF17五嶋夏生(3年)は「たとえボールを失っても前の選手が高い位置で奪い返してくれるのが一番。守備ではゴール前まで運ばれるシーンは少なく、奪われてから即切り替えができ、奪いきれることが大きいです。また個人の局面で負けないこと。そしてゴール前に運ばれても、粘り強く守れていることもあります」といくつか要因を語った。 加えて、もうひとつあげるならば、先月、福島県で開催されたインターハイで、大津は優勝候補のひとつと目されながら、1回戦敗退。この苦みがイレブンに良い発奮材料になった。 MF13嶋本は「インターハイ初戦で負けてしまい自分たちで見直さないといけない部分がありました。この大会では前からのプレス、切り替え、ボールを奪われないようにするなど、自分たちの課題を向き合いながらしっかりレベルアップできるようなプレーを意識しています」と話せば、DF17 五嶋は「インターハイで負けた分、この大会ではという気持ちが強いです」と語った。 インターハイ敗退後、一度熊本に戻ったチームは約1週間守備の確認を行ってこの大会に臨んだという。時おかず、やってきた捲土重来の機会。 「まだまだこんなものじゃない」。そんな気概が伝わってくる一戦だった。 (文・写真=佐藤亮太)