ソラナ基盤のRWAプラットフォーム「アグリデックス」、ブリッジを採用──農産物貿易決済のコストを削減
ブロックチェーンレールに農産物をもたらすことを目的としたソラナ(Solana)基盤の現実資産(RWA)マーケットプレイス「アグリデックス(AgriDex)」は、農業ビジネスの取引をより安価かつ迅速にするために、ステーブルコインプラットフォームのブリッジ(Bridge)を採用した。同社がCoinDeskとの独占インタビューで語った。 ブリッジを統合することで、農産物や商品の買い手と売り手が、サークル(Circle)のステーブルコインであるUSDコイン(USDC)をソラナネットワーク上で使用し、国境を越えた支払いと決済の場としてアグリデックスを使用するための低コストのオンランプとオフランプが可能になるとアグリデックスの共同設立者兼CEO、ヘンリー・ダックワース(Henry Duckworth)氏は語った。 この統合は、今月初めにブリッジを11億ドル(約1683億円、1ドル153円換算)で買収し、決済処理大手の機能をステーブルコインに拡大するというストライプ(Striple)の戦略の一例となる。ステーブルコインは、銀行の従来の決済手段に代わる安価な手段として、新興地域でますます利用されるようになっている。 「今回の提携は、グローバル市場における現実世界の課題を解決するステーブルコインの力を浮き彫りにするものだ」とブリッジの共同設立者兼CEO、ザック・エイブラムス(Zack Abrams)氏は述べた。 ダックワース氏は、通貨切り下げが相次ぎ国内の経済を苦しめているジンバブエで育ったことと、コモディティ取引大手トラフィグラ(Trafigura)でのコモディティトレーダーとしての経験が、農産物生産者の国境を越えた支払いを合理化するためにアグリデックスを構築するきっかけになったと語った。 アグリデックスでは、農産物生産者が取引をリストアップ、実行、決済し、全プロセスをプラットフォーム内で追跡できる。取引は、取引の詳細を含むNFT(非代替性トークン)によって保護される。 生産者が商品を輸出する際、銀行の従来の決済手段では通常2~4%の手数料がかかり、決済に数営業日かかることがあるが、アグリデックスでは手数料を0.5%程度に抑えられるとダックワース氏は説明した。 アグリデックスは今年初め、「エンデバー・ベンチャーズ(Endeavour Ventures)」、サハラ以南のアフリカの農業グループ「アフリカン・クロップス(African Crops)」、南アフリカのブドウ園グループ「オルデンブルク・ヴィンヤード(Oldenburg Vineyard)」からベンチャーキャピタルファンドで500万ドル(約7億6500万円)を調達した。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:Pete Linforth/Pixabay|原文:Solana-Based RWA Platform AgriDex Taps Stripe's Bridge to Lower Cost for Agricultural Trade Settlements
CoinDesk Japan 編集部