ビットコインは6万1000ドル付近で横ばい──クジラは引き続き買い増し
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は10月3日のアジア取引開始時に下落し、市場は再び売り圧力にさらされた。 BTCは横ばいで、6万1100ドルを上回る水準で取引されている。一方、ETHは4%下落し、2380ドル付近で取引されている。イランによるイスラエル攻撃を受け、10月1日の夜から暗号資産(仮想通貨)市場は打撃を受けた。イスラエルは報復を誓っており、このことがビットコインを含むリスク資産の上昇を抑えている。 しかし、暗号資産分析会社CryptoQuantの創設者、キ・ヨンジュ(Ki YoungJu)氏はXで、マクロ環境や市場の低迷にもかかわらず、クジラ(大口投資家)は前例のないペースでビットコインを買い集め続けていると述べた。 クジラとは一般的に、あらゆる資産を大量に保有する影響力のある主体を指す。オンチェーンデータによるとビットコイン大口投資家は、今後の強気相場を見込んで、大量に購入を行っている。 Look at how fiercely the new whales are stacking #Bitcoin; this market has never seen such accumulation. pic.twitter.com/o314O54G0a — Ki Young Ju (@ki_young_ju) October 2, 2024 幅広い暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk20指数(CD20)は、投資家が主要な暗号資産のほとんどを売り続けているため、3%以上下落した。 ビットコイン現物ETF(上場投資信託)からの資金流出は続き、10月2日には9176万ドル(約133億円、1ドル=145円換算)の流出となった。イーサリアム現物ETFは対照的に1445万ドル(約20億9525億円)の流入となり、2日間の流出でストップさせた。 アメリカ証券取引委員会(SEC)が2日に、暗号資産市場を規制する権限を制限する判決を不服として控訴すると述べた後、エックス・アール・ピー(XRP)のは過去24時間で10%以上急落した。SECは、リップル・ラボが公開取引所で販売したXRPトークンが証券の法的定義を満たしていないとする2023年7月の判決を見直すよう、第2巡回区連邦控訴裁判所に要請する予定だ。 ミームコインのモグ(MOG)は、ポップキャット(POPCAT)に次ぐネコをテーマにしたトークンで、共和党大統領候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏のXアカウントから自動メンションを受けたが、その後もほとんど価格変動が見られなかった。トランプ氏のXアカウントは、自身のツイートを「いいね」したアカウントすべてにリプライを送信しているようだ。 分散型予測市場ポリマーケット(Polymarket)で、12月31日以前にトランプ氏が「mog」という単語、または関連する形容詞について言及することを追跡している市場では、「イエス」の票は13%だったため、有権者の間でいくつかのドラマが起こった。 暗号資産市場のその他では、ノンカストディアル型ステーキングソリューションのリド(Lido)のネイティブトークンであるLDOが、イーサリアムの下落に続いて、9%近く下落している。 また、OpenAIが1570億ドル(約22兆7650億円)の評価額で66億ドル(約9570億円)を調達したという発表があったにもかかわらず、AI(人工知能)トークンも動いていない。 CoinGeckoのデータによると、ニアプロトコル(NEAR)、ビットテンソル(TAO)、インターネットコンピューター(ICP)を含むカテゴリーは1.8%下落している。OpenAIのサム・アルトマン(Sam Altman)氏が設立したものの、それ以外にはOpenAIとの公式なつながりはないワールドコイン(Worldcoin)のWLDは4%下落している。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Flat Near $61K as Whales Continue to Accumulate; XRP Down 10% as SEC Appeals Case
CoinDesk Japan 編集部