ロシアがミサイル生産増強を計画、シンクタンクが衛星画像を分析
Jonathan Landay [ワシントン 18日 ロイター] - 英シンクタンクの国際戦略研究所(IISS)の研究員ファビアン・ヒンツ氏によると、ロシアが固体燃料ミサイルエンジンを生産する施設5カ所を大幅に拡張したことが、衛星画像で判明した。ウクライナで戦争を続けるロシアがミサイル生産を本格的に増強する方針であることが示された。 ヒンツ氏は、ロシアメディアの報道や、旧ソ連が固体燃料ミサイルを生産していた施設を列挙した冷戦時代の米中央情報局(CIA)の文書を使い、該当する施設を割り出した。 地球観測衛星運営会社マクサー・テクノロジーズが今年7、9、10月に撮影した衛星画像では、5施設でヒンツ氏が固形燃料の研究・生産施設と指摘した建物の横に大きな建物が新設されているのが確認された。ロシアのプーチン大統領は2022年のウクライナ侵攻後、防衛関係機器の生産を拡大するための予算増額を命令している。 ヒンツ氏はIISSのブログに掲載された報告書に「衛星画像からは、この取り組みの重点が固体燃料エンジンの生産能力に置かれていることがうかがえる」と記した。 ロシア国防省はコメント要請に返答していない。 米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、米政府がロシアのミサイル生産増強計画を認識しているかどうかについて言及しなかったが、米政府はロシアの防衛機器の生産能力を抑制するため、同国の事業体や金融機関に対して追加制裁を科すと表明した。 米国家情報長官室(ODNI)はコメントしなかった。