【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第11ステージ】ダンバーがこれまでの不運を払拭する勝利…ログリッチが総合でじわり接近
この日の山岳ポイントは逃げた選手らが全ポイントを獲得したため、トータルの山岳賞1位アダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ)、同点で2位につけるワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク)の順位に変更はなかった。
「エディ(ダンバー)はとてもいい人で、彼が優勝できたことをとてもうれしく思う。彼は今年、そして去年も不運に見舞われた。彼はトップクラスの選手なので、その勝利を心からうれしく思う」(イェーツ)
「今日は最後に非常に速い上りの戦いがあり、8分間ほぼ全力疾走だった。厳しい1日だった。チームメートのパベル(シヴァコフ)も非常に調子がいいので、このあとの数日でなにができるか楽しみだ」(イェーツ) ヤングライダー賞ではレッドブル・ボーラ・ハンスグローエのアシスト、フロリアン・リポヴィッツを逆転したカルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアーズ)がトップに立った。
「どちらも重要だ。白ジャージを着るのはもちろん名誉だけど、総合順位を上げることも目標。また、ベン(オコーナー)との差も縮めることができたので、今後数日間のレースで自信を持たなければならない。もちろん、総合順位でできる限りいい成績を残すことが主な目標。マイヨ・ロホを着ることができれば素晴らしいが、ここにいる優秀なライダーのレベルを考えると非常に困難だ。でも、最終日のマドリードで白ジャージを着ることができれば、とてもうれしい。長い距離を走る方が自分に合っていると思うので、楽しみにしているし、いい結果を出せることを願っている」(カルロス・ロドリゲス)
翌日の第12ステージはオウレンセ テルマルからモンターニャ・デ・マンサネーダスキー場までの今大会最短距離137.5km。距離が短いということは高速レースになることは必至で、最後は山頂フィニッシュだ。最後の坂は距離15.4km、平均勾配4.7%、ラスト2kmは勾配8%前後ときつく、12%ゾーンも待ち構える。コース上にポイントのつく山岳はここだけ。スタートからフィニッシュまで、果敢な高速バトルが繰り広げられるに違いない。
徐々に追い詰められていくオコーナー。屈強のアシスト陣をそろえるログリッチ。表彰台争いとともに頂点をうかがえる位置につけるマスとカラパス。距離の短いステージは総合成績における波乱がつきもの。どうなるかに注目したい。 文・山口和幸
山口 和幸
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