【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第11ステージ】ダンバーがこれまでの不運を払拭する勝利…ログリッチが総合でじわり接近
「正直に言うと、このような状況は久しぶり。自分の経験を生かしただけだ。急な上り坂で少し苦しんだけど、他のみんなも苦しんでいることに気づいた。チームメートのピポ(ザナ)が先頭にいたので、私はかなり後ろに位置していた。そこからカードを切ってギャンブルをした。どんなにレースが厳しくても、フィニッシュでスプリントできると分かっていたが、長く走らなければならないことも分かっていた。残り600mとスプリントとしてはかなり長い距離だ。でも、それは私がしなければならなかったことだ」(ダンパー)
2023年のブエルタ・ア・エスパーニャ出場以降、ダンバーは7、8回落車したという。体力的にも精神的にも追い詰められていた。落車や怪我のせいで、このスポーツで将来はないかもしれないと何度も思ったという。
「今年のジロ・デ・イタリアの後に左膝を負傷したとき、これが私の自転車競技人生に終止符を打つことになるかもしれないと思った。でも、周りには信じられないほどのサポーターがいた。ガールフレンドはいつもそばにいてくれるし、素晴らしい友人や家族がいた。彼らが私をとても支えてくれる。長い道のりだったが、今日、彼ら全員に恩返しができたことは大きな意味がある」(ダンバー)
一方、後方のメイン集団では、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエが上り坂でペースを上げ、総合2位のログリッチが攻撃を仕掛けた。これにすぐさま反応できたのは総合4位のマスだけだ。マティアス・スケルモース(リドル・トレック)、カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアーズ)、ダヴィド・ゴデュ(グルパマ・FDJ)、ミケル・ランダ(ティーレックス・クイックステップ)もなんとか追従して3分31秒遅れでフィニッシュ。リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)はさらに15秒遅れ。そしてオコーナーはログリッチらから37秒遅れでゴールする。
「フィニッシュは急勾配で大変だった。今日は超強い選手が何人かいた。最悪のシナリオではないし、僕の詰めが甘かったわけでもない。このレースには本当に危険な選手がたくさんいる。もっといい日もあったわけで、それがこれまでのブエルタ・ア・エスパーニャのストーリーだ。いい日、普通の日、いい日、普通の日…、できればこの状況を変えて、毎日いい日を過ごせるようになりたい」(オコーナー)
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