野良犬の子を保護…甘噛みひどく、警戒心が解けず 「本来ならもっとのびのび楽しく過ごせただろうに」4年経った今は
サンちゃんの性格と飼い主さんの思い
サンちゃんは、4歳になりました。とても怖がりで、散歩も苦手です。 「サイレンや車の音を耳にすると、散歩中でもすぐに引き返してしまいます。唯一、夜の公園は大好き。思いきり走り回ることもあります。野山で走り回るのが性に合っているのかもしれません」 また、おうちでもなかなかくつろぐことができない様子なのだとか。 「警戒心が強く、足音や物音がするとすぐに起きてしまいます。よくワンちゃんが“へそ天”になってごろ寝する姿を目にしますが、そういったポーズもめったにしません。いつか“へそ天”になってぐっすり寝ることができるように、これからもサポートを続けたいと思っています」 飼い主さんは、こうしたサンちゃんの暮らしぶりを通して、次のように思いを馳せています。 「野良犬の子として生まれ、保護されるまで過酷な状況にいたのではないかと思うのです。『本来なら、もっとのびのびと楽しく、ワン友と遊んだり、いろいろなところへ出かけたりすることもできたろうに……』と思い悩むこともあります」 それでも、サンちゃんへの愛情は日に日に深まっています。 「サンに、今の気持ちを聞くことはできません。でも、『サンちゃん幸せ?』とよく声をかけています。一緒に暮らして4年の月日が経ちましたが、サンへの愛は増すばかり。長生きしてもらえるように、大事に大事に、愛して愛して、ともに生きていきたいと思います」 過去の経験から警戒心を抱えつつも、サンちゃんは家族の深い愛情に支えられて少しずつ変化を見せています。これからも安心した日々を過ごし、家族とともに新しい幸せを築いていくことでしょう。 (まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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