開会式 晴れ舞台、堂々と 福知山成美、家族の思いとともに/龍谷大平安、拍手の中「完璧」行進 /京都
<センバツ2019> 第91回選抜高校野球大会が23日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕した。午前9時から始まった開会式で、京都勢の福知山成美(5年ぶり3回目)と龍谷大平安(3年ぶり41回目)の選手たちも晴れやかな表情で堂々と入場行進し、出場したことの喜びをかみしめていた。初戦は龍谷大平安が大会第3日第1試合(25日午前9時開始予定)で三重の津田学園、福知山成美は第4日第1試合(26日午前9時開始予定)で福岡の筑陽学園と対戦する。【佐藤孝治、矢倉健次】 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 今大会の入場行進は南からの順で、福知山成美は出場校中16番目に登場。「5年ぶり3回目」のアナウンスが流れると、観客席から拍手がわき上がった。一塁側内野席から見守った選手の家族らも熱い視線で行進を見守った。 中堅手の坂優斗選手(3年)の父雄一さん(38)は、自身も鈴鹿(三重)の投手として第70回センバツに出場した経験がある。「息子には私がかなえられなかった甲子園での勝利を一つでも、二つでもかなえてほしい」と願っていた。センバツ旗を持って行進した岡田健吾主将(3年)は「ここで野球ができると実感した」と話し、初戦に向けて「冬場やってきた自分たちの成果を思いっきりぶつけたい」と闘志を燃やしていた。 一方、17番目に登場した龍谷大平安は、校名が紹介されると伝統校らしく観衆から大きな拍手を受けた。「イチ、ニ」のかけ声を担当した川谷優真選手(3年)は「大観衆の中でもみんなによく聞こえたと思う。手足の動きがそろって完璧な行進でした」と笑顔。2季連続で行進に臨んだ水谷祥平主将(3年)は「昨夏はスタンドが白一色だったが、今回はカラフルだった。高校スポーツでこれだけの観衆が集まるのは野球しかないと思いながら歩いていた」と話した。 ◇皆と踏んだ聖地 入場行進で福知山成美の先導役を務めたのは外野手の吉岡波輝選手(3年)だ。プラカードを顔の真上に掲げてチームの先頭に立ち、緊張した様子だが甲子園の土はしっかりと踏みしめていた。 先導役は、今月に入ってベンチ入りするメンバーが発表された時に、有田龍大部長から言い渡された。大会では切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲間を応援する役回りになる。「悔しい思いもあったけれど、こうしてみんなと甲子園の土を踏めたのがうれしい」と話した。 吉岡選手は前日の練習で足首をねんざしていた。そんなことを感じさせない行進を終え、「さあ次は試合。友達が代表してプレーしてくれる。全力で応援しますよ」と笑顔を見せた。【佐藤孝治】 〔丹波・丹後版〕