謝罪、言い換え、ほめ殺し…自民、少数与党で必死の防戦 規正法再改正に補正予算、委員会審議始まる
国会は10日から政治資金規正法再改正、補正予算の委員会審議が始まった。自民党は再改正審議でおわびから入る一方、補正では委員長を“ほめ殺し”。少数与党の苦境を隠さず、成立へ必死の様相を見せた。 再改正を論議した衆院政治改革特別委員会は昼の休憩時間帯に当たる午後0時10分から約30分開催。異例だが補正を審議する予算委も日程がびっしりで、昼しか開催時間が確保できなかったためだ。この日は各党会派が意見表明を行った。 「わが党が政治不信を引き起こし深くおわびします」。自民の意見表明を行った牧島かれん元デジタル相(衆院神奈川17区)は冒頭から謝罪を重ねた。一方、同党法案では外交などに関わる「要配慮支出」を「公開方法工夫支出」と言い換えて提出。牧島氏は「DV被害者から意見を聞く際に交通費などを支出すると個人名などが公開対象となる、といった現行制度上の問題点には悩んできた。新しい仕組みを考えても良いのではないか」とこれまでと切り口を変え、意義を強調した。 各党の法案提案説明は11日の予定だが、委員会は10日同様、正午の時間帯に開会する見通しだ。 「本当に円熟した、尊敬すべき政治家だ」。予算委では自民の井上信治政調会長代理が委員長を務める立憲民主党・安住淳氏を持ち上げる場面があった。先週の予算委デビューを「委員長差配として不偏不党、中立公正。立民の国対委員長や財務大臣も務め経験豊富」などと評価。「“ほめ殺し”状態」(自民委員)に安住氏も苦笑いだった。
神奈川新聞社