最高地があるなら逆もまた然り……日本で最も低いところを走るバスのルートが低すぎた!?
話題の提供や基準を作る際にうってつけな要素である「最も○○~」。乗り物に関する趣味のトピックでも、あれこれと頂点を競い合う、最も系なテーマが色々考えられる。 【画像ギャラリー】低所を走る交通機関あれこれ(9枚) 文・写真:中山修一 (低いところを走る公共交通にまつわる写真つき記事はバスマガジンWebもしくはベストカーWebをご覧ください)
■高さがあるなら低さもアリ?
バスや電車などの公共交通機関で、最も長い距離を走るもの、最も速度が速いもの、最も高いところを走るもの、といった枠組みでのランク付けはおなじみ。 そんな中、高いところに焦点を当てる話題があるなら、その反対の低いところに注目しても良さそうだ。 殊に、全国各地にネットワークが広がる路線バスや高速バスで、最も低い(深い)場所を通るものは、どこにあるのか。 高いところは過去にバスマガジンWeb上で紹介したことがあり、それと背中合わせにする形で、軽くリサーチしてみることにした。
■低い場所といえばアレ
低さがテーマとなれば、海面+-何mかを基準にするのが簡単なハズ。特に低そうな場所を通っている道を探して、そこに乗合バスが運行しているかどうかをチェックしていく算段だ。 まず地上に注目すると、埋立地などの臨海エリアをはじめとする、いわゆる海抜ゼロメートル地帯が全国各地に数多く見られる。 そういった場所を通るバスがあるかどうか……恐らく調べたらキリがない。他に漁港の岸壁近くを通るバス路線まで含めれば、海面0mクラスは無数に存在していて、これといった答えを出せない気がする。 それなら自ずと目線の先を地下に移すことになる。深い場所にある道の類といったら、やはり海底トンネルを物差しにするのが丁度よさそうだ。
■日本一深い海底トンネル
最も深いところを通っている日本の海底トンネルはどこにあるのか。青森県と北海道を隔てる津軽海峡の海底の下に作られた青函トンネルだ。 全長54km、最も深い地点で海面-240mに達する青函トンネルは、海底トンネルとしては世界一の長さ・深さを誇る。ただし青函トンネルは鉄道専用のため、自動車が走れるインフラは一切想定されていない。 鉄道で言うなら、日本で最も低いところを走るのは、北海道新幹線「はやぶさ/はやて」及び本州~北海道間の直通貨物列車、ということになる。