/46 第85回大会(2013年) 剛腕攻略、浦和学院が頂点
2013(平成25)年の第85回大会は春夏通じて初の決勝に進んだ浦和学院(埼玉)が、2度目の優勝を目指した済美(愛媛)に大勝、9回目の出場で初優勝を果たした。埼玉県勢の甲子園優勝は1968(昭和43)年の第40回大会の大宮工以来。 浦和学院は前年秋の関東地区大会で史上初の3連覇を遂げ、優勝候補の一角に挙げられていた。エース左腕・小島(おじま)和哉投手(ロッテ)が安定し、打線にも積極性のある強打者が並んでいた。甲子園でも4番・高田涼太内野手が史上2人目の3試合連続本塁打を放ち、危なげなく決勝に進出した。 一方、済美は球速150キロ超の大型右腕・安楽智大投手(楽天)が大黒柱。延長十三回にもつれ込んだ初戦(2回戦)の広陵(広島)戦から4試合連続完投で同校を9年ぶりの決勝に導いた。 立ち上がりから2年生エース同士の投げ合いが続いた決勝。試合が大きく動いたのは五回だった。浦和学院は小島投手の適時打で追い付き、2死満塁から主将の3番・山根佑太外野手の2点適時打で勝ち越し。安楽投手にさらに4安打を浴びせ、一気に7点を奪った。 山根外野手から始まった5連打は全て2球目以内。「好球必打」で剛腕攻略に成功した。六回限りでマウンドを降りた安楽投手の投球数は5試合で計772球に上った。 浦和学院は八回も打者一巡の攻撃で8点を追加。決勝での17得点は、第78回大会(06年)の横浜(神奈川)の21得点に次ぐ歴代2位の猛打だった。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ▽決勝 済美 010000000=1 00007208×=17 浦和学院