【特集・「里山WEEK」】思わず笑ってしまう驚きのビジュアル!!その食べ物とは… 村の木「アカマツ」が真っ黒グルメ「ブラメシ」に?!
テレビ信州
今週は里山について考え、理解を深めるテレビ信州「里山WEEK」。上伊那郡南箕輪村で、村の木として親しまれている「アカマツ」。そのアカマツが生み出す驚きのグルメがあります。見た目のインパクトがすごいんです! 「お待たせしました~」 思わず笑ってしまう驚きのビジュアル!!その食べ物とは・・・。なぜか、まっ黒の「とんかつ」です。 さらに! ロールパンやワッフル天丼やラーメンだって真っ黒なんです。南箕輪村の観光協会が2年前から売り出している、真っ黒いグルメ、その名も「ブラメシ」です! 村のお隣、伊那市の「小黒川パーキングエリア」で2年前から提供されているのが先ほどの、黒いとんかつ。 白樺亭 北澤和浩店長 「まっ黒ですのでびっくりされるお客様が多くて。美味しかったって言っていただけるお客さまも多いので大変好評いただいていると思います」 もちろん、焦がしてしまったわけではありません!この色の正体は・・・。 ※信州伊那赤松妙炭 「アカマツ」を原料に作った食用の炭「伊那赤松妙炭」です。 南箕輪村のアカマツを有効活用しようと開発された食用の炭。この炭を使った「ブラメシ」がいま、じわじわと広がりを見せています。 小椿アナウンサー 「いただきます。これは食べるの楽しみです。すっごいボリューム!衣はサックサクで中の豚は甘くてとてもジューシーです。炭なのでちょっと苦さとかあるのかなって思ったんですけど全く(炭の)味はしません。美味しいとんかつです」 食材の味がそのまま楽しめる「無味無臭」の炭。開発の背景には、村木でもある「アカマツ」を守るという目的がありました。 南箕輪村の「大芝高原」。100ヘクタールあまりの森は、地元に親しまれている場所です。 Qどうですか歩きやすさは? 箕輪町・60代男性 「いやいいですよ!ふかふかしてるし疲れないし、こんなに素晴らしいところはないですね」 この森のおよそ半分を占めるのが、「アカマツ」です。ところが5年ほど前から松くい虫による被害が激化。このまま何もしなければ2035年までに消滅する可能性があると予測されています。 南箕輪村役場・観光森林課北原佑奈さん 「いまちょうど正面見ていただくとあるように黄色いテープがある木があるんですけど」 「そこちょっと上の方を見ていただくとちょっと葉っぱが茶色くなっていると思うんですけど」 「松枯れ」は、マツノザイセンチュウ通称「松くい虫」が原因で起こる病気です。 南箕輪村役場・観光森林課北原佑奈さん 「松枯れが起きると材として使えなくなってしまうっていう問題があってまた近くのマツにもすぐうつってしまうので多くのマツが使えなくなってしまうというのと落枝や倒木の危険もありますので多くの方が歩く森に残しておくと大変危険な病気になっています」 村は、伐採と植樹による森の再生に乗り出しました。切ったアカマツは、細かく砕いた「ウッドチップ」に生まれ変わり地面に敷き詰められています。一方で、森林整備の中で切られた健康なアカマツを活用しようと生まれたのがあの、食用の炭です。 南箕輪村をはじめ近隣の伊那市や箕輪町にも広がり、いまではおよそ20の店で「ブラメシ」のメニューが提供されています。 炭による脱臭効果などはよく知られていますが気になるのは食べたときの体への影響。 信州大学医学部の田中教授が調べたところ…。 信州大学医学部 国際医学研究推進学教室 田中直樹教授 「食物の中の余分な脂肪を吸着しまして吸い取りましてお通じの方へ出してしまうという効果が認められました。炭を食べることによって肥満を予防できるということが出来るのかもしれないです 「ブラメシ」の中には真っ黒いスイーツも! 小椿キャスター 「いただきます。んー!甘い。見た目はインパクトがあってびっくりするんですけどすごく濃厚で優しい甘さのプリンです」 森を守りながら、観光資源としても売り出そうと、村はさらなる広がりを目指します。 南箕輪村・観光企画推進員 有賀彩さん 「学校給食で使われたりというところで少しづつ浸透してきているのでぜひ地域の方たちの力をお借りして、地域の魅力を発信する観光資源として育てていきたいなと思っています」 真っ黒いグルメ「ブラメシ」。12月1日からは17店舗が参加した「ブラメシスタンプラリー」も始まります。 森を守る「おいしい」取り組みが地域を盛り上げています。