阪神・森下 先制撃から4安打 2戦連続の先制打「最初の打席と最初のチャンスはより集中力を持ってやっている」
「ヤクルト1-9阪神」(6日、神宮球場) 神宮でも阪神・森下が大暴れした。右へ左へおもしろいように快音を響かせる。今季初、自身最多タイの4安打でまた打線をけん引した。 【写真】二塁打を放ち、塁上でポーズを決める森下 「できすぎかなというふうに思います」 この日も森下から始まった。初回1死二塁。サイスニードのカットボールを反応ではじき返し、二塁・武岡のグラブをはじいて中前への2戦連続の先制適時打に。「最初の打席と最初のチャンスはより集中力を持ってやっているので、いい結果になった」。送球間には一気に二塁を陥れた。 “森下劇場”はここからだった。三回1死では二塁と右翼の間への飛球に二塁・武岡と右翼・沢井がお見合いになり、二塁打に。五回無死一塁では右翼線への飛球に沢井が追いつけず。また二塁打となり3得点につなげた。六回2死一塁では尾仲から左前打を放ち、佐藤輝の満塁弾を呼び込んだ。“ラッキーヒット”も「自分の長所」と語るフルスイングゆえの結果だ。 日々忙しい森下だが、家族への思いやりも忘れない。今年の誕生日には、両親からルイ・ヴィトンの紺色のネクタイをプレゼントされた。「移動の時、着けるのでリクエストしました」と森下。続けてこんな思いを明かした。「自分も両親に何かできればと思っているんです。家の中をきれいにしたりとか。前、行った時はお風呂がぼろぼろだったので」。両親へ、ひそかに“恩返し計画”を立てる孝行息子。3試合連続安打、打点とプレーでも“恩返し”を続けている。 大山、佐藤輝との「ドラ1クリーンアップ」の打点そろい踏みはこれで10戦全勝。「1、2番が多く出て、後ろのバッターも得点圏に強いのですごくやりやすい。堂々と立って、100%のプレーを続けられている」と森下は明かした。63打点でリーグ4位と打点王も射程圏内。「最終的に一番になれれば」と狙うほかない。4連勝の立役者はヒーローインタビューをこう締めくくった。「自分たちは全く諦めていないので、最終的に優勝して2連覇したいなと思います」。虎党の大歓声が背番号1に降り注いだ。 ◆388日ぶり4安打 森下が自身最多タイとなる1試合4安打。今季初でプロ通算3度目。23年8月15日・広島戦以来、388日ぶりだった。