プロ野球2024年「お買い得ベストナイン」のメンバーは誰? 1安打、1イニングあたりの年俸を考慮して選抜、本家「ベストナイン」と重複した選手が4人いた!
取材経験5年以上のプロ野球担当記者などの投票で選ばれるベストナイン。ポジション別にセ・パ両リーグから19人が選ばれた。独走でパ・リーグを制したソフトバンクから最多の6人、セ・リーグで優勝した巨人からは3人が選ばれた。球界を代表する面々が名を連ねるが、それだけに「超高額年俸」の選手も含まれ、受け取った額に見合う活躍なのかは判断が難しい。そこで、年俸に比して活躍が大きかった「お買い得ベストナイン」を選考してみると――。 【一覧表】全一軍出場野手319人の「1安打あたりの年俸」を大公開!「お買い得ベストナイン」の面々は軒並み激安
まずは、ポジションごとにその年に最も活躍した選手が選ばれる本家の「ベストナイン」のメンバーを見ていこう。 【セ・リーグ】 投手・菅野智之(巨人)、捕手・山本祐大(DeNA)、一塁手・岡本和真(巨人)、二塁手・吉川尚輝(巨人)、三塁手・村上宗隆(ヤクルト)、遊撃手・長岡秀樹(ヤクルト)、外野手・D.サンタナ(ヤクルト)、細川成也(中日)、近本光司(阪神) 【パ・リーグ】 投手・有原航平(ソフトバンク)、捕手・佐藤都志也(ロッテ)、一塁手・山川穂高(ソフトバンク)、二塁手・小深田大翔(楽天)、三塁手・栗原陵矢(ソフトバンク)、遊撃手・今宮健太(ソフトバンク)、外野手・辰己涼介(楽天)、近藤健介(ソフトバンク)、周東佑京(ソフトバンク)、DH・F.レイエス(日本ハム) 球界を代表する面々に間違いないが、「年俸(推定額、以下同)」という要素を加味して見ると、どうなるか。
ソフトバンクの野手は「1安打あたりの年俸」が高い
プロ野球を各種データから分析した『データ・ボール』などの著書があるライター・広尾晃氏協力のもと、今季一軍出場のあった野手319人、一軍で登板した投手348人のデータを解析。打者は「1安打あたりの年俸」、投手は「1イニングあたりの年俸」を計算してランキング化した。 セのベストナインで最も「1安打あたりの年俸」の数字が悪かったのは三塁手の村上宗隆。年俸6億円で、1安打あたりの491.8万円(ワースト63位)だった。これに続くのが一塁手で年俸4億2000万円の岡本和真で、1安打あたり280.0万円(同100位)。大活躍を見せても、1安打あたりのコストでは全選手の悪いほうから数えたほうが早くなる。 パでは年俸5億5000万円の外野手の近藤健介が1安打あたり401.5万円(ワースト72位)で最も数字が悪かった。遊撃手の今宮健太の1安打あたり247.9万円(同114位)、一塁手の山川穂高の1安打あたり220.6万円(同129位)と続き、資金力豊富なソフトバンクのメンバーが目立つ。 投手は「登板1イニングあたりの年俸」でランキング化し、パの有原航平は14勝7敗の成績だったが年俸5億円で1イニングあたり273.7万円(ワースト91位)。15勝を挙げたセの菅野智之は1イニングあたり255.3万円(同96位)となった。全登板の50%以上を先発で投げた投手では、有原はワースト15位、菅野は18位となる。