真夏の車内、「放置」にご用心 最高で 79℃……危険なダッシュボード バッテリー発火も 小型扇風機も注意【#みんなのギモン】
■真夏の車内の暑さは?…JAFが実験
小野解説委員 「車内の温度に関して、JAFが実験をしました。何の対策もしない車、サンシェードを設置した車、窓を3センチ開けた車など、5台を並べて比べました。外の気温は35℃。晴れた日の正午から4時間、車内の温度の変化を測りました」 「エアコンをつけていたら車内の温度は最高でも27℃。窓開けは45℃、サンシェードは50℃でした。何の対策もしないと、ボディーが白なら52℃、黒なら57℃まで上がりました」 鈴江アナウンサー 「黒なので、より暑くなりやすいということですか?」 小野解説委員 「そうです。車内が57℃まで上がった黒い車のダッシュボードは79℃、車内が 52℃まで上がった白い車は74℃。車内でもダッシュボードの部分がとりわけ高温になりました」 忽滑谷こころアナウンサー 「危険な暑さですよね。日光も直接当たりますから、対策が必要だなと思いますよね」
■ダッシュボードに放置したスマホは?
小野解説委員 「熱くなるダッシュボードにものを置いてみた、JAFの実験もあります。サンシェードなどの対策をしていない車のダッシュボードに、クレヨン、フライパンと生卵、スマホ、ライターを置きました」 「結果は怖いものでした。クレヨンは1時間20分ですべての色が溶けて流れ出しました。生卵は約2時間で白く固まり、スマホは高温に耐えられず一時的に使用不能になりました。ライターは2~3時間でケースにひびが入り、ガスがすべて抜けました」 鈴江アナウンサー 「ダッシュボードに置かなかったとしても、買い物で車内にものを置いておくことはあります。生ものは気にしていましたが、そうではないものも含めて気を付けたほうがいいですね」
■真夏の車内に放置してはいけないもの
小野解説委員 「真夏の車内に置きっぱなしにしてはいけないものがあるとして、中古車販売などを行うガリバーが、例を挙げています。スマホやデジカメなどの精密機器は、故障やバッテリーの発火といった恐れもあります。乾電池は、暑さで液漏れや発火の可能性もあります」 「プラスチック製品だと、カゴや芳香剤が溶けてしまうかもしれない。化粧品は品質が悪化する可能性もあるということです。ガスライターやスプレー缶については、日焼け止めや冷却のスプレーを置く人がいますが、爆発する可能性もあるそうです」 刈川くるみキャスター 「化粧品のリップを何度も車内で溶かしたことが実際にありますし、虫よけスプレーなどは車で行くレジャーの必需品なので、気を付けたいなと思いましたね」 小野解説委員 「また、炭酸飲料は車内で温度が上がると炭酸ガスが膨張し、ペットボトルの変形や破裂につながります。膨らんだペットボトルのふたを開けたらふたが飛んできて、まぶたに当たって腫れてしまった、という事例もあります」 「メガネや吸盤といった透明なものは、これがレンズになって太陽光を 1 点に集めます。学校の理科の授業でやったと思いますが、『収れん火災』を引き起こす場合があります」 「これは車内に限らず家の中で直射日光が当たる場所でもあり得ます。消費者庁によると、2010~2020年に収れん火災の疑いがある火災が20件起きています」 山崎アナウンサー 「身近にあるものですし、吸盤となると(使っているものの)範囲が広いので気を付けていきたいですね」