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（ブルームバーグ）： エーザイ株が一時前週末比12％安の5851円と、2021年７月以来の日中下落率となった。

米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レケンビ（一般名レカネマブ）」について、26日に欧州医薬品庁（ＥＭＡ）の医薬品委員会（ＣＨＭＰ）が承認に否定的見解を示したことを受けて、大幅安となった。

レケンビはエーザイが注力する医薬品で、米国、日本、中国などで承認を得ており、25年３月期は米国を中心にグローバルで565億円の売上高を見込んでいる。欧州当局の否定的な見解が、レケンビの今後の販売にどの程度影響を与えるかに注目が集まる。

ジェフリーズ証券アナリストのスティーブン・バーカー氏は、もし欧州連合（ＥＵ）からの売り上げを見込めない場合、１株あたりの価値は1000円程度下がるとリポートで述べた。ＥＵの否定的見解は日本や米国でのイメージ悪化につながる可能性もあり、売り上げに打撃を与えかねないとした。またエーザイの再審査要請には５－６カ月程度かかり、ＣＨＭＰが最終的に承認する可能性は40％程度とみるが、承認されたとしても極めて小さい売上高になる制限的なラベルが与えられる可能性があるとする。

シティグループ証券アナリストの山口秀丸氏は、「欧州における承認の可能性は下がった様に見える」とし、市場は承認を想定していたことから、このニュースは「ネガティブ」とリポートで述べた。レケンビのピーク時売上高8500億円のうち、欧州では1000億円を想定していた。

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