吹きかけるだけで「皮の農薬」がほぼとれる…フルーツ研究家が皮ごと食べるために使う"お掃除アイテム"
■フルーツアレルギーに注意 まず食物アレルギーは、原因食品を避けることが基本なので、アレルギー科や内科・小児科などで、早めに原因を特定することが重要である。 その上で、フルーツアレルギー(と疑われるもの)の原因を知るには、その発症が①食べた後なのか、触れた後なのか②即時的なのか、遅発的なのか③毎回なののか、たまになのか、もしくは単発なのか、などの情報が必要である。 2017年に、全国のアレルギー専門医の協力で、食後1時間以内に発症する即時型食物アレルギーに関する実態調査がおこなわれた。 するとフルーツ類は、原因食品として6番目に多かった。 即時型フルーツアレルギーで、最も多いのがキウイフルーツ。2番目がバナナ、以下、モモ、リンゴ、サクランボと続く。 即時型フルーツアレルギーの新規発症は、0歳児はまれだが、1歳以上では徐々に発症者が増える。とくに学童期はフルーツ類が最も多い。一方で、乳幼児の患者の多くは年齢とともに耐性ができる。 ■フルーツを加熱するとアレルギー症状が緩和することも 以下、主なフルーツアレルギーを列挙する。 ①花粉・食物/口腔アレルギー症候群 フルーツに含まれるタンパク質が、花粉に含まれるものと構造が似ているために、花粉症患者(花粉症を自覚していない人も含む)がフルーツを食べることで、アレルギーを発症する(交差反応)ことがある。 近年、病気や虫食いなどへの防御作用として植物が合成するタンパク質の中にも、交差反応性があることが明らかになってきた(とくに果皮に多い)。 症状として多いのは、口や喉の粘膜に出る、イガイガやかゆみ。原因が熱に弱い性質のタンパク質の場合のみ、加熱(スムージーを含む)すれば、症状が出ないか緩和される。 各花粉症に対して報告のある、主なフルーツを図表8にまとめた。
■口周りに果汁がついたままだと湿疹が起きる場合も ②ラテックス-フルーツアレルギー ラテックス(天然ゴム)アレルギーの人は、フルーツ類、とくにバナナ・キウイフルーツ・アボカド・クリに、高い確率でアレルギーを発症する。 ③食物依存性運動誘発アナフィラキシー ごくまれに食後の運動により、複数臓器(皮膚・粘膜、呼吸器、消化器、循環器)に重篤なアレルギー症状が引き起こされる。 原因食物として圧倒的に多いのが小麦と甲殻類だが、ソバ・魚・牛乳のほか、フルーツや野菜でも起き得る。 蕁麻疹(じんましん)などの皮膚症状はほぼ全例に見られ、初回の発症は10代以降の男性に多い。 食後から運動開始までは2時間以内、運動開始から発症までは1時間以内が多い。 ④アレルギー性接触皮膚炎 マンゴーなどにかぶりつくなどして、果汁が口まわりに付着してから、2~3日後に、湿疹(なかなか消えない発疹)や口まわりのかゆみなどが起きることがある。 ■フルーツを食べた後のヒリヒリはアレルギー? 以下、フルーツアレルギーと間違われやすい症状を列挙する。 ①仮性アレルギー 毎回症状が出るわけではなく、アレルギーのない人でも、仮性アレルゲン(ヒスタミン、セロトニン、アセチルコリン、サリチル酸など)により蕁麻疹やかゆみなどの症状が起きることがある。 仮性アレルゲンは、フルーツでは、バナナ・パイナップル・スモモ・イチゴ・オレンジ・ブドウなどに比較的多い。 ②舌や口の粘膜のヒリヒリ パイナップルやメロンなどを食べて舌がピリピリしたり、口の中の粘膜が切れてヒリヒリしたりする場合は、フルーツに含まれるシュウ酸カルシウム(針状の結晶が含まれる)やタンパク質分解酵素が原因の可能性がある。 そのまま食べ続けると、数日間痛みが続くことがあるので、舌や口の粘膜に違和感を感じたら、食べるのは即やめたほうがいい。 私の場合は、硬めの果肉のパイナップルやメロンを食べると起きることがあるが、やわらかめの果肉ではあまり起きない。