古賀紗理那さん

大同生命SVリーグ女子（12日、NEC川崎0－3埼玉上尾、川崎市とどろきアリーナ）バレーボールの新リーグ「大同生命SVリーグ」は11日の男子に続いて女子もスタート。昨季までVリーグを2連覇したNEC川崎と昨季3位の埼玉上尾の対戦が開幕戦として行われ、埼玉上尾が3－0のストレートで新リーグ初勝利を挙げた。試合後にはパリ五輪を最後に現役を退いた古賀紗理那さん（28）の引退セレモニーが行われ、ファンに別れを告げた。他に女子3試合、男子4試合が行われた。 【写真】西田有志が所属する大阪Bの開幕戦をスタンドで観戦する古賀紗理那さん 男子のSVリーグ開幕から一夜明け、女子も華々しく幕を開けた。NEC川崎のホーム、とどろきアリーナには満席に近い3280人の観客が詰めかけ、熱い声援を送った。 「リーグが始まったんだな、世界のトップを目指して動いてくれているんだなと感じた」 2016年リオデジャネイロ五輪など代表経験豊富な32歳の島村春世が感慨を語った。同じく35歳のベテランで、今夏のパリ五輪に出場した埼玉上尾の岩崎こよみも「（男子のように）注目してもらえるように、私たちが頑張らないと」と気持ちを新たにした。 試合後にはNEC川崎で10年間エースを務め、パリ五輪限りで現役を引退した古賀紗理那さんの引退セレモニーが行われた。古巣のチームは開幕戦勝利で古賀さんを送り出すことができなかったが、背番号2を引き継いだ佐藤淑乃（22）は「NECでも代表でも、紗理那さんのようなプレーヤーを目指していきたい」と言い切った。 古賀さんも「日本代表を本気で目指したい選手を指導したい。スキルだけじゃなく、気持ちの面でも貢献できれば」と、将来は後進を育てることに興味を示した。そして、自身が貫いたストイックさを後輩たちに託した。 「選手の一番の仕事は試合をして勝つこと。『私の1試合が日本を、チームを変える』というくらいの気持ちでのプレーを、ファンは期待している」 母・博枝さんからボールを受け取った古賀さんは、「ラストサーブ」を無人のコートに打ち込んだ。パリ五輪のエースがファンに別れを告げ、バトンは新たなリーグの選手たちに渡された。（只木信昭） ■西田＆高橋藍の第2戦は14日

SVリーグの開幕節は12日に男女各4試合が行われ、これで男子は全10チーム、女子は14チーム中8チームが開幕戦を終えた。13日には12日と同カードの第2戦が行われる。11日の開幕戦を戦った西田有志らを擁する大阪Bと高橋藍が新加入したサントリーの第2戦は、14日にエディオンアリーナ大阪に場所を変えて行われる。