【MLB】 ガーディアンズ対タイガースの地区シリーズ展望 最強ブルペン対決! 決着付けるのは本塁打?
日本時間10月6日から、両リーグで地区シリーズがスタート。ア・リーグの第2シード・ガーディアンズは、第6シード・タイガースを迎え撃つ。最大5戦の地区シリーズを制すのは、中地区覇者のガーディアンズか、アストロズを撃破して勢いに乗るタイガースか。両軍の戦力、先発マッチアップなどをチェックしていこう。
◆先発予定・予想(タイガース対ガーディアンズ) 第1戦 タイラー・ホートン(ブルペンデー) 対 タナー・バイビー 休養日 第2戦 タリック・スクーバル 対 マシュー・ボイド 移動日 第3戦 カイダー・モンテロ(ブルペンデー) 対 ギャビン・ウィリアムズ 第4戦 ブルペンデー 対 ジョーイ・キャンティロ(ブルペンデー) 移動日 第5戦 スクーバル 対 バイビー ◆ガーディアンズシーズン成績(順位は30球団中) OPS.703(17位) 先発防御率4.40(24位) 救援防御率2.57(1位) ◆タイガースシーズン成績(順位は30球団中) OPS.685(24位) 先発防御率3.69(4位) 救援防御率3.55(5位) このシリーズは最強ブルペン同士の対決となる。互いに打力、先発ローテは傑出しておらず、いかにブルペンを運用できるかがそのままシリーズの勝敗に直結するといっても過言ではない。 タイガースが大まくりでプレーオフに進出し、ワイルドカードシリーズでアストロズを撃破できた最大の要因が、“ピッチング・カオス”と呼ばれる変幻自在の投手運用だ。タイガースはトレードデッドラインでジャック・フラハティを放出して以来、正規のスターターがほぼスクーバルしかいない状況に陥った。しかし、ブルペンデーやオープナー、ショートスターターを最大限に活用し、タイガースの投手陣は後半戦MLB1位の防御率3.13をマークした。 投手三冠を獲得したスクーバルの他、キーマンとなるのがホートン、ショーン・ガンサーといったリリーフ左腕だ。ガーディアンズ打線はジョシュ・ネイラーやスティーブン・クワンなど左打者が多い。アストロズとのワイルドカードシリーズではカイル・タッカー、ヨーダン・アルバレスという左の主軸打者に左腕を当てるタイガースの継投策が見事に的中した。初戦のオープナーにホートンを抜擢したことからも、タイガースがネイラーらに重点的に左を当てる方針で挑むことは間違いない。 一方で、ガーディアンズもタイガースと同じように、計算が立つ先発投手が第1戦のバイビーくらい。やはりブルペンの出来が鍵を握る。ガーディアンズのブルペンは、防御率0.61の絶対的守護神エマニュエル・クラセ、奪三振力が武器の新人ケイド・スミスらを筆頭に防御率1点台以下が5人(30回以上)。これ以上ないほど盤石な布陣を敷いている。 鍵となるのはガーディアンズの新人監督スティーブン・ボートが、柔軟なブルペン運用をできるのかという点だ。先発投手の駒不足を割り切ってブルペンデーを採用したタイガースと比べると、ガーディアンズは実力不足の先発投手が投げるイニングが長くなるだろう。2、3巡目の対戦になったら躊躇なく継投に移る柔軟さを欠けば、タイガース打線に捕まるリスクは増す。継投、代打のタイミングも重要になり、タイガースのAJ・ヒンチ監督との采配対決も見どころだろう。 投手陣はブルペンが肝、打線では左右のマッチアップを重視してプラトーンを多用するなど、タイガースとガーディアンズはあまりにもスタイルが似たチームだ。当然、ロースコアの展開になることが予想され、試合を動かすのは本塁打になるかもしれない。ガーディアンズは今季39本塁打のホセ・ラミレスやジョンケンジー・ノエル、タイガースはライリー・グリーンやケリー・カーペンターといった長打力がある打者にかかる期待も大きくなりそうだ。