20年前に「500万円」で購入したスポーツカーを買取査定したら「1000万円」でした!売却したら所得税はどれだけかかりますか?
昔、購入したスポーツカーを、もう乗らなかったりほかの車が欲しかったりなどの理由で売るケースがあります。もし、スポーツカーを売却したときに利益が発生した場合、金額によっては課税対象です。 売却して得た利益にかかる税金は、譲渡所得となり計算方法が決まっているため確認しておきましょう。今回は、スポーツカーを売ったときの所得にかかる税金や、確定申告の方法などについてご紹介します。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
スポーツカーの価格はなぜ高騰している?
スポーツカーの価格は、昔よりも高騰しているといわれることもあります。これは、衝突安全基準や排ガス規制などの基準が変わったことで、昔のスポーツカーが作られなくなったからと考えられるでしょう。 現在生産されていないため希少価値が高くなり、結果として価格も高騰していくとされています。車種によってどれくらい高騰しているかは変わるため、気になるときは専門店などに聞いてみることがおすすめです。
スポーツカーを売ったときの所得税はいくら?
今回は、以下の条件でスポーツカーを売ったときの所得額と所得税額を求めましょう。 ●500万円で購入したスポーツカーを20年後に1000万円で売却した ●給与所得が500万円 ●ほかに所得はなし ●譲渡費用は考慮しない ■譲渡所得の求め方 まず、スポーツカーを売って得た所得は「譲渡所得」として扱われます。国税庁によると、「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-50万円」が譲渡所得の金額です。条件を計算式に当てはめると「1000万円-500万円-50万円」のため、譲渡所得は450万円になります。 さらに、譲渡所得では、購入した日から売却した日までの期間に応じて「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」に分けられます。購入から売却までが5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以内だと短期譲渡所得です。今回のケースだと、購入してから20年たっているため長期譲渡所得に分類されます。 長期譲渡所得では、計算した譲渡所得の金額を2分の1にした金額が課税対象です。つまり、譲渡所得450万円の2分の1である225万円が所得税の計算に使われます。 ■所得税の求め方 車を売った際の譲渡所得は総合課税のひとつで、給与所得や雑所得などほかの所得と合計してから計算します。条件では給与所得が500万円あるため、譲渡所得の課税金額である225万円と合計した725万円が所得税の課税対象です。さらに、所得税は合計所得金額が2400万円以下の場合、基礎控除が48万円引かれるため、計算に使う金額は677万円です。 所得税は累進課税制度を採用しており、所得が高いほど税率も高くなります。国税庁によれば、課税される所得金額が677万円の場合、所得税率は20%、控除額は42万7500円です。計算をすると、今回のケースでは所得税が92万6500円課されます。 なお、給与所得500万円のみで車は売却しなかった場合、所得税は47万6500円です。車を売却したときと比べると、45万円の差があります。