女川原発2号機の機器不具合、原因はナットの締め付け不足…原子炉の起動時期は未定
東北電力は11日、再稼働後に発生した女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)2号機の機器の不具合について、原子炉内へ機器を挿入する「案内管」の接続部がナットの締め付け不足で外れたことが原因だと発表した。再発防止策を講じ、停止させた原子炉を再び起動させるが、時期は未定。12月頃の営業運転開始に影響はないとしている。
東北電によると、3日の試験発電で、原子炉内の中性子を計測する装置が正常に作動しているかを確認するため、ケーブルにつなげた機器を案内管を通じて挿入。ナットが緩んだことで案内管の接続部分が外れ、管からはみ出た機器が原子炉格納容器内でぶら下がった状態になった。原子炉は4日から停止している。
今年5月に案内管を交換した際、ナットの締め付けが不足していた。東北電は案内管で使われている計227か所のナットすべてを点検し、固定の手順を見直すなどの対策を取る。東北電原子力部の青木宏昭部長は仙台市内で記者会見し、「原子炉を停止する事態になり、深くおわび申し上げる。再発防止策を確実に実施し、安全確保を最優先に一つひとつのプロセスを丁寧に進める」と述べた。