中国で人気のブランドは? 「ファッション IP」トップ100、日本勢は「イッセイ」が4位
中国でファッションブランドのマネジメントを担うサンチ(SUNTCHI)はこのほど、現地での売上やSNS投稿などのデジタルデータをもとに、独自指標のファッション IPを算出して、2023年度のトップ100ランキングを公開した。23年度のトップは、昨年に続いて「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」。「アディダス(ADIDAS)」とのコラボレーションを筆頭に、ディフュージョンラインの「エッセンシャルズ(ESSENTIALS)」で圧倒的な人気を獲得している。 【画像】中国で人気のブランドは? 「ファッション IP」トップ100、日本勢は「イッセイ」が4位
主要なファッションブランドでは、「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIUELA)」が昨年度の12位から3位に浮上。「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」は4位、「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」が5位など。日本ブランドは「イッセイ ミヤケ」に次いで、「ア ベイシングエイプ®(A BATHINGAPE®)」が18位、「ビームス」が23位、NIGOによる「ヒューマン メイド(HUMAN MADE)」が32位、「ダブルタップス(WTAPS)」が33位、藤原ヒロシによる「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」が44位、「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)」が51位、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」が59位、「サカイ(SACAI)」63位、「ナナミカ(NANAMICA)」が65位、「アンブッシュ(AMBUSH)」が71位、「アンダーカバー」が97位、「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」が99位でトップ100入り。このほか、草間彌生(9位)、空山基(48位)、村上隆(57位)、奈良美智(76位)がファッション界にも強い影響を与えるクリエイターとしてランクインしている。
そもそもファッションIPとは、デザイナーやブランド、アーティスト、セレブリティ、インフルエンサーに帰属する知的財産のこと。サンチは、ファッションIPは、生み出される商品のデザイン性や、アイデンティティ、市場への影響力、業界の内外への波及力などによって形成されるものと定義し、人気はもちろん、独自性が重要としている。トップ100ランキングは23年度で5回目で、中国の第一財経ビジネス·データーセンター(CBNData)と共同制作している。ランキングは、中国の検索エンジンである百度(バイドゥ)による検索数や、微博(ウェイボー)と小紅書(シャオホンシュー)、抖音(ドウイン、中国版のティックトック)という3大SNSにおける投稿やそれに対するエンゲージメント、そして大手テック企業アリババ(ALIBABA)によるECでの売上高などから算出しているという。なお、このランキングはデザイナーズブランドが主立っており、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」などのコングロマリットに属するラグジュアリーブランドの多くと、「ザラ(ZARA)」や「ユニクロ(UNIQLO)」などのSPAブランドは除外している。また、人物については「ドリューハウス(DREW HOUSE)」を手掛けるジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)や、「ルイ・ヴィトン」とコラボレーションした草間彌生らを対象としている。