『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督も嫉妬する台湾映画の鬼才ギデンズ・コーとは
クー・チェンドンを起用し続ける理由
コーと山崎のトークには、『あの頃、君を追いかけた』と『赤い糸 輪廻のひみつ』の主演俳優であるクー・チェンドンもサプライズ参加。「彼がトークショーに出ることはほとんどないのですが、山崎監督との対談なら出たいと言うので驚きました」とはコーの談だ。 『怪怪怪怪物!』と『ミス・シャンプー』(23)を含むコーの監督作品4本にすべて出演したクーは、コーの映画になくてはならない存在。「監督はクーさんに自分を投影しているんでしょうね」と山崎が言うと、コーは恥ずかしげにおどけ、その隣でクーはニヤリと笑顔を浮かべた。 コー 僕は彼のことをすごく信頼しています。クー・チェンドンに任せておけば、絶対に化学反応が起こると信じているし、僕が書いたどんな役柄もうまく演じてくれるはず……だいたいIQの低い役だから(笑)。 クー・チェンドン 正直に言うと、コー監督のつくる設定や役柄はリアルではないものが多いんです。だけど、他の現場をいろいろ経験してから戻ってくると、リラックスして自由に演じられる。ハッピーな現場で、難しいながらも常に挑戦させてもらっています。 『赤い糸 輪廻のひみつ』においても、コーは「主人公のシャオルンが正面から敵と戦わず、ひざまずいて感謝し、和解の道を探るところを描けたのがよかった」と話す。「この映画で最も温かく、ヒューマニズムを感じられる部分。クー・チェンドンは素晴らしい演技をしてくれました」 2人が再びタッグを組んだ新作映画『功夫(カンフー)』(原題)は、今年の春に撮影を終え、台湾で2026年公開予定。タイトルの通りカンフーをテーマとした映画で、クーが演じるのは「成績が悪くていつまでも高校を卒業できない男子高生役」だという。 コー この作品をもって高校生の役は卒業させてあげたい。だけど、彼が「僕の顔は何歳の役でも演じられる、若い人たちと一緒にやっていきたい」と言っているので…… クー そんなこと一言も言ってない(笑)!